毒舌度366% ページ14
・
「……」
「どうしました、磯貝君?」
客席にて、俺は先程綱引きを終わらせたA組……浅野が呼んだ外人部隊と会話する浅野の後ろ姿を見ていれば、Aと一緒になって誰かの競技の度に騒ぎ、写真を撮っていた殺せんせーがこちらを向いた。溜め息を一つ零し、俺は心情を述べる。
「……殺せんせー。俺にあんな語学力は無い。俺の力はとても浅野には及ばないんじゃ……」
さも当然の様に外人と話す浅野を見る。殺せんせーもその姿を見て頷くばかり。
「――……浅野君を一言で言えば“傑物”です。彼ほど完成度の高い15歳は見たことがありません。君がいくら万能といえども社会にでれば君より上はやはりいる。彼の様なね」
それは勿論わかっている。けど、問題はそれだけじゃない。クラスを巻き込む事が、怖いんだ。
「……どうしよう。俺の所為で皆が痛めつけられたら……。
それにAだっているんだ。いくら強くたってあいつは女だぞ……!」
あの時、Aに強く自信を持った口調で言い責められ、俺は反論の術を失った。彼女の性格を踏まえた上で、意見を考慮したかった。それがこんな後悔になるなんて思わなかった。
今からでも彼女の出場を停止に出来ないだろうか? いや、作戦に支障が出れば、クラスの勝率がグッと下がる。一体どうしたら……。
悶々と考え込むと、パシャリと軽いシャッター音。顔を上げるとやはりと言うか、殺せんせーがカメラを構えていた。
330人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
葵(プロフ) - runamomoyukoさん» わーい!!ありがとうございます!! 返信遅くてごめんなさい!!! 読み直して貰える様な作品になってて嬉しい限りです!! (2019年6月5日 15時) (レス) id: f205b8954e (このIDを非表示/違反報告)
runamomoyuko(プロフ) - めちゃくちゃ面白い!!暇があればいつも読み返してます! (2019年6月1日 21時) (レス) id: 8880909aab (このIDを非表示/違反報告)
綾斗(プロフ) - 葵さん» マイペースでも大丈夫です!!頭の片隅に置かず、しっかり覚えておくつもりですww (2017年8月7日 23時) (レス) id: 2000cf866d (このIDを非表示/違反報告)
葵(プロフ) - 綾斗さん» 更新疎かでごめんなさい。バイト始まるまではもうちょっと頑張る予定です。楽しみだなんて照れくさいなぁ、ありがとうございます!更新はホントにマイペースなので頭の片隅にでもこの作品を置いて貰えれば幸いです。 (2017年8月7日 18時) (レス) id: dcc347a630 (このIDを非表示/違反報告)
葵(プロフ) - サヤさん» 椚ヶ丘のジャージウロ覚えだったけどね((不器用極めたって言うおまけ付きだから私に何か求めるのはやめた方が良いよ(切実) (2017年8月7日 18時) (レス) id: dcc347a630 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:葵 | 作成日時:2015年12月30日 15時