思い ページ46
あれからは、初ライブのリハーサルを何度かして、歌も練習して、当東京が本番。
「大丈夫かな…」
迫り来る時間と私を追い詰める緊張で、手が震えた。
さっき楽屋にみんなが来てくれて、いろいろ話してから、関係者席にみんな移動して、私は楽屋に一人。
初ライブだというのに、私がライブをするのは【横浜アリーナ】だ。
大きすぎて、チケットが売れるか心配だったけど、すぐに完売になった。
先程グッズもすべて完売したと、スタッフさんから連絡が入った。
さっき最終確認で舞台袖の隙間から客席を見たら、たくさんのリスナーさんがいて、私のイメージカラーの【オレンジ色】のペンライトが沢山光っていた。
緊張するけど、嬉しさのあまり胸がきゅーっと締め付けられるような気がした。
開始10分前、震えは未だ止まらず焦っていた時だった。
天「… 時雨ちゃん、天月だけど、入っていいかな?」
天月くん?さっき関係者席に行ったのに…。
「う、うん!いいよ!」
天月くんはどこか心配そうに、でも嬉しそうに微笑んで入ってきた。
「どうかしたの?もう始まるよ?」
私は手の震えをごまかすため、マイクを握りしめて手を後ろにした。
天「あのね、僕も初めてライブをした時は緊張と不安で声が出にくくなったんだ。でもね、こうして頭を撫でて大丈夫って歌詞太郎さんが言ってくれて、そして僕はステージに立てたんだ。だから、 時雨も…【tapi】も大丈夫。」
そう言って、ふわりと微笑んで頭を撫でてくれた天月くん。
「っ…、ありがとう、天月くん!私、頑張るから、見ててね!」
私、天月くんのこと好きなんだなぁ…って心の底から思った。
前々から天月くんのことは気になってたけど、こんなことされたら自惚れちゃうよ…。
自惚れていいかな?…天月くん。
天「うん、ちゃんと見てるよ。頑張ってね!あと…終わったら話があるから、ちょっといいかな?」
「うん、私もちょうど話したいことがあるんだ。」
天「そっか、じゃあ始まるし…行くね!ばいばい!」
そう言って天月くんは楽屋から出ていった。
手の震えはいつの間にか止まっていた。
■+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+■
2時間半くらいのライブは無事成功した。
MCの時はバンドの人がフォローしてくれて、楽しくリスナーさんと会話ができた。
ライブして、良かったな。
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髑髏(プロフ) - 和音さん» 髑髏と書いて、「どくろ」と読みます! (2018年1月10日 21時) (レス) id: b9b1446492 (このIDを非表示/違反報告)
和音 - すみません!お名前なんと読むんですか!? (2018年1月10日 19時) (レス) id: 3e25417524 (このIDを非表示/違反報告)
髑髏(プロフ) - まふゆさん» 自分でも見てて和みます((( (2017年12月6日 22時) (レス) id: b9b1446492 (このIDを非表示/違反報告)
まふゆ(プロフ) - 時雨、可愛いなぁ… (2017年12月6日 19時) (レス) id: 6507c8db30 (このIDを非表示/違反報告)
髑髏(プロフ) - つきみだんごさん» ありがとうぉぉぉおおお!!!!!!!!!!!なんかもう無理矢理感半端なくてごめんね((( あらまぁ!そりゃ良かった! (2017年12月6日 17時) (レス) id: b9b1446492 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:髑髏 | 作成日時:2017年4月16日 22時