【赤羽 業】毒舌少女は元A組!!Side Story-４-

コラボ作品19 ページ41

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　マカロンを頬張って、思わず表情筋が緩む。うわ、美味しい。今めちゃくちゃ幸せすぎるんだけど。お手軽とか言った奴出てこい。

　紅茶も美味しく頂くと、じっと香澄ちゃんに見られる。ポツンと零された言葉。


「……似てますね」

「？ どうかしたの？」

「いえ、前に従妹ともクッキーを作って食べたんですけど、ものすごく幸せそうな顔で食べてて。Aさんに似てましたよ」


　その人とは仲良くなれそうだなと思った。分かる。甘い物美味しいと幸せだよね。


「さっき言ってた、お菓子作り教えてくれた従妹さん？」

「はい。その子スゴいんですよ。都内スイーツコンテストの最年少、最優秀賞受賞者。かなり前なのでご存じないかもしれませんけど……」

「そんなのあったんだ？ そりゃ香澄ちゃんもお菓子作り上手いよね」


　そんな子のお手伝いするとか私ある意味勇者かもしんない。滅多にお菓子なんて作らない癖によくやったわ。

　その後も二人の従姉妹の話を聞かせてもらう。取り敢えず音無の家系は美人で身長が高いらしい。可笑しいな、私の家系も身長高い筈なのに、何で私の身長伸びないんだ？？？ 泣きたい。


「――どっちもお菓子作り上手いの？」

「そうなんですよ！ 特にお姉さんがつくってくださったマドレーヌが絶品で！」

「料理出来るお姉さんとか羨ましい〜」

「あればかりは表現し難い美味しさですね。Aさんはお料理されるんですか？」

「うーん……それなり、かな？ 一般的なのはできると思うけど」


　まぁ母親が何も出来ませんからね。しかしガサツなので披露できる程ではないと思う。香澄ちゃんの家系凄いや。

　香澄ちゃんから従姉妹の写真も見せて貰う。香澄ちゃんと、三つ編みの元気そうな人と、ポニーテールのお姉さん。どっちも綺麗だ。初見で同い年なんて中々見抜けないと思う。


「顔の造りは三人とも似たようなものなんですけどね。この、一つ年下の子なんかものすごい男勝りなんですよ」


　香澄ちゃんの指差す先の女の子は三つ編みの子。年下かぁ……つまり私の一個下でしょ。サバサバしてるのカッコいいと思いますよ。

　でもどっちの子も私に似てない気がします。私こんな美人じゃないです。泣きたくなった。

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