毒舌度632% 卒業の時間 ページ15
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やがてカルマがふっと一息吐いた。どうしたの? と聞くより早く、格好エ ロいと言われる始末。
「格好?」
「皆の前じゃなかったら押し倒してた」
「うわぁー、ないわー」
カルマに指された胸元を見る。……私の服は、真ん中から綺麗に破れていた。
「なんじゃこりゃ!?」
「気付かないって流石だよな……」
「……生き返って欲しかったけど、できればその胸減らして欲しかった……!」
呆れた様に呟く前原と相変わらずの殺気のカエデ。
取り敢えずその貧相な体をどうにかしろ! と前原は私に上着を投げ付けた。貧相じゃないわ! と反論つつ私は有り難く上着は受け取る。
「全く……直してくれんなら服から直せよ……」
「いやいや。ひょっとしたら腹の肉取れたかもしれねーぞ」
「生憎そこまでお腹に脂肪はありませーん。ねっ、殺せんせー?」
私は何時もの、脅迫の笑みを浮かべ殺せんせーを見る。
……殺せんせーは、少し離れたところでバッタリと、地面に倒れ込んでいた。
「ふいーーっ……。疲れました」
倒れ込んだ殺せんせーは、いつになく満足気で……何時にも増して弱々しくて。
「……皆さん。暗殺者が瀕死のターゲットを逃がしてどうしますか」
「わかりませんか? 殺し時ですよ」
殺せんせーの言葉で胸が高鳴る。レーザー光線を見ると、膨れ上がっていく光。……予定に変更が無い事を、痛哭に物語っていた。
私達が殺さなくても、このレーザーによって殺される……。
「……楽しい時間は必ず終わるものです。それが……教室と言うモノだから」
――殺せんせーの暗殺期限まで、もう三十分も無かった。
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桃(プロフ) - 私と性格が似てて、しかも私も彼氏と似たような会話をしてるから謎の親近感があってめっちゃ面白かったです!カルマ君なりの愛情表現なんだろうなって思ってたけど… それでもやっぱり… もう少し夢主ちゃんに優しくしてあげて…! (2020年4月11日 1時) (レス) id: 6db7c5dbac (このIDを非表示/違反報告)
ごま塩 - 5回くらい見返してますw 暗殺教室本当好き これからもずっと読み続けます (2019年9月20日 18時) (レス) id: 64212fd34b (このIDを非表示/違反報告)
麗花 - そういやこのまえのひたなちゃんになってたよ (2019年8月6日 12時) (レス) id: ed1bcccac4 (このIDを非表示/違反報告)
飴玉星空☆(プロフ) - 葵さん» いえいえGWはすっごい暇だったので。暗殺教室がまた再熱してきましたしw更新待ってます! (2019年5月8日 0時) (レス) id: 95ac83b835 (このIDを非表示/違反報告)
葵(プロフ) - 飴玉星空☆さん» き、貴重なGWを費やさせてしまった……! お付き合いありがとうございますー!! 暗殺教室自体に思い入れある作品ですから、どうしても完結させたくて(照) まだ高校編とか番外編とかは更新してますので良かったら……! (2019年5月6日 18時) (レス) id: df60a0bf96 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:葵 | 作者ホームページ:https://twitter.com/uranai_aoi/status/1087256584701370370?s=19...
作成日時:2016年9月6日 20時