毒舌度６２０％ ページ3
「……関節、筋繊維、脊髄、神経……。全身でなくとも、要所に触手を少しずつ埋め込めば、人間の機能を保ったまま超人になれる」
そう言い、柳沢は一般人じゃ有り得ない速度で殺せんせーの後ろに回り込み、例の圧力光線を殺せんせーに向けた。硬直する殺せんせーの目の前には二代目が触手を振りかぶる。
「無惨に死ねモルモット……。愛する生徒に一生の傷が残るように!!」
「なんのッ！」
加速を付けた二代目の触手。一瞬の差で殺せんせーはそれを受け止めた。
「…………皆さん。さっきの授業で言い忘れていた事があります。いかに正面戦闘を避けていた殺し屋でも、人生の中では数度、全力を尽くして戦わないといけない時がある」
全力を尽くして、でAの肩が動く。その様子をカルマは横目に睨み、何か確信する。
「――先生の場合、それは今です!!」
・
一撃一撃が重い衝撃波を生む。私達はそれに耐えるだけで手一杯だ。
全くもって戦いは見えない。それでも……殺せんせーが押されてる事は理解出来る。
地面を抉り、弾かれる殺せんせー。そして隙を突くような超人化した柳沢のサポート。
悔しいけど、私達よりも完璧な連携プレーだ。
時通り攻撃が止む。そして目に付くのはボロボロの殺せんせー。それしか見えず、私はギリギリと歯を食いしばった。
思わずナイフを取り出すと、咄嗟に私の手を叩くカルマ。
「Aッ……。今お前が行ったとこで、何が出来る……!!」
「ッ……」
「むしろ相手の標的にされるだけだ」
「殺せんせーから注意が逸れれば……」
「そんなの只の一瞬に過ぎない!!」
「一瞬でも!! 私達に取って一瞬でも！ 殺せんせーから逸れれば……!!」
「その結果がAを失うんだ！ そんなの、誰も望んでない!! ………お願い、無茶しないで……!!」
カルマに力なく手を握られ、私は一旦ナイフを下ろす。……それでも、見てるだけなんて……!!
こんなに大事な場面でも、何もできない自分に、無力な自分に心底腹が立つ。
知れた筈だった。時間は確かにあった。なのに、私はそれを怠ったんだ。
彼奴らが来る事が、事前に分かっていたなら、別の未来があったかもしれないのに。
悔しい、凄く悔しいよ。
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桃(プロフ) - 私と性格が似てて、しかも私も彼氏と似たような会話をしてるから謎の親近感があってめっちゃ面白かったです！カルマ君なりの愛情表現なんだろうなって思ってたけど… それでもやっぱり… もう少し夢主ちゃんに優しくしてあげて…! (2020年4月11日 1時) (
レス) id: 6db7c5dbac (このIDを非表示/違反報告)
ごま塩 - 5回くらい見返してますw 暗殺教室本当好き これからもずっと読み続けます (2019年9月20日 18時) (レス) id: 64212fd34b (このIDを非表示/違反報告)
麗花 - そういやこのまえのひたなちゃんになってたよ (2019年8月6日 12時) (レス) id: ed1bcccac4 (このIDを非表示/違反報告)
飴玉星空☆(プロフ) - 葵さん» いえいえＧＷはすっごい暇だったので。暗殺教室がまた再熱してきましたしw更新待ってます！ (2019年5月8日 0時) (レス) id: 95ac83b835 (このIDを非表示/違反報告)
葵(プロフ) - 飴玉星空☆さん» き、貴重なＧＷを費やさせてしまった……！ お付き合いありがとうございますー！！ 暗殺教室自体に思い入れある作品ですから、どうしても完結させたくて(照) まだ高校編とか番外編とかは更新してますので良かったら……！ (2019年5月6日 18時) (レス) id: df60a0bf96 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：葵
| 作者ホームページ：https://twitter.com/uranai_aoi/status/1087256584701370370?s=19...
作成日時：2016年9月6日 20時
