有毒度90% ページ5
『因みにAさん、あと三分切りましたがコールしますか?』
「んー、一分で良いんじゃないかな。思いのほか決着着かないね」
『……Aさんはどっちに勝って欲しいですか?』
「お前今どんな感情だよそれ。すっげー不細ぐっだァ!?!?」
失礼極まりない前原にはアイアンクローしておくが、正直言ってクソほどどうでもいい。マジコイツらテスト期間になにしてんのって感じ。早く帰ろうぜ。
「お、カルマ勝負に出たな」
「ほんとだ。嫌だなぁ、怪我させないでよ」
「お前マジでどっちの味方だよ」
「学秀が利き手怪我でもしたら私の日常生活に支障が出る位にこき使われる」
「相変わらず仲いいのな。多分カルマそれに怒ってんだろ?」
「は? 何の話?」
「……俺この戦い終わったらカルマ慰めてやろー……」
コイツずっと何言ってんだろ。先にコイツの首絞めてやろうかな。いや万が一に備えて体力は温存しておこうと伸びた腕をそっと下ろした。
そんな事をしている間にもカルマはナイフを投げ出し、裏拳が学秀の顎めがけて飛んでいく。学秀もガードはしたが、流石に威力が桁違いだったのか二歩たたらを踏んだ。
その隙を見逃す奴はいない。
ぐるりと背後に回り込んだカルマの腕が学秀の頸動脈に絡むがちゃんと呼吸の気道を確保している学秀流石だと思う。
あ、アイツやっぱり最後は腕力勝負に持ち込んだ。バックチョークのまま、下手したら学秀の腕折られる。
流石に終わりかと私とほぼ同じタイミングで前原も立ち上がった。
「お前カルマ。俺浅野でいいな」
「普通逆じゃね? 何でもいいけど」
354人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:葵 | 作者ホームページ:https://twpf.jp/uranai_aoi
作成日時:2024年1月20日 13時