【及川 徹】 信じてるよ、俺のクッソ可愛いお前を。２

60set ページ30

【岩泉side】








｢いーわーちゃんっ!!｣







聞きなれた気の抜けるような声に

読んでいた雑誌を下に下ろした瞬間、




パシャッとカメラのシャッター音が鳴った









｢ﾌﾝｯ!!｣


｢うぎゃぁぁっっっ?!痛ったいな岩ちゃん?!｣


｢お前が余計なことするからだろ｣









手に持っていた雑誌を丸めて、及川の頭を全力で叩くと


ﾊﾞｼﾝｯｯｯってこ気味よい音が部屋に響いた









スマホを片手に｢いたたっ...｣って頭をさする

及川を横目に、俺も少し固まった身体を伸ばしてみる









｢んで、何の用だよ｣


｢えっ？あぁ、岩ちゃんに叩かれた衝撃で忘れちゃった｣


｢もう1発殴れば思い出すか｣


｢わぁーっ?!ごめんってばっ!!...いや、だって今日なんか、岩ちゃん静かだからさ｣


｢...は？そうか？｣


｢えっ...｣









少し心配気味に眉を寄せて俺を見る及川





正直言って、特に何も思い当たらない俺は
なんの事だ？って顔をすると



さらに及川もワケが分からないといった表情









｢いやっ、だって今日さ、岩ちゃんに殴られたの今が初だよ?!もっと怒りそうなとこあったのにさ?!｣


｢お前は俺に殴られたいのか｣


｢そーじゃないけど!!...けど、何か静かな岩ちゃん気味悪い｣


｢どーゆー意味だゴラァｯｯ!!｣


｢いでぇぇぇええええええーーーーｯｯｯ!!!!｣








.

この小説の続きへ→←59set

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す