She's a slave【数原龍友】

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目覚めると

病室の中で

す「ゆりあ？目覚めた？」

『すみれさん...私...』

す「だから言ったのに...。無理なんてするから！」

と怒られてしまった。

『ごめんなさい。』

す「寝不足が原因らしいから、とりあえず今日1日休めば大丈夫だって...。でも仕事には、ちゃんと休んで元気になってから来てね！心配だから！」

『はい...。』

あ、そういえば...

『すみれさん！』

す「ん？」

『あのお客様は...どうされましたか？』

倒れた時に、まさかなんか粗相をしてしまったのではないかと心配になって聞くと

と聞くと

す「あぁ！それがね、あんたが倒れてからここに来るまでずっとついてきてくれたんだよ？もしかして知り合い？」

『そう...なんで...すね...。今はどこに...？』

す「さっき帰っちゃったよ。」

『そうですか...』

す「じゃあ...私はそろそろ帰るね！ちゃんと安静にしてるんだよ？いいね？」

『はい！すみれさん...ずっと一緒にいてくれたんですよね...？ありがとうございます...。』

す「なーに言ってんのよ、当たり前でしょ！じゃあね！」

と言って去っていった。




やっと会えたのに...

何故か会いたくないって思ってしまった


それは昨日のニュースがフラッシュバックしてしまうから...

って言うか

『結婚する予定なんだから...ああいうお店来ちゃダメでしょうが...』

ってか、そもそもなんでうちに来たのかな？
まぁ...たまたまだよね...
私を指名したのもたまたま...？
...だよね？

都合のいいように変換されていってしまう
ダメダメ...

そういうのじゃないんだよ...


外を見ると


『あ、雪...』

粉雪が降っていた


今日は...あぁ...クリスマスイブだ...

ホワイトクリスマスイブだね...


『ねぇ...龍友さん？今日はクリスマスイブですよ...今は...どうしていますか？』

そう呟いてみた...


『うっ...くっ...ふぅ...』


何故か涙が出てきた...。


もう、あなたは結婚してしまうけど...


私はずっとずっとあなたが大好きですよ...。


涙を流すのはもうこれで...本当に最後にするから。




今日だけはお願い。

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