和解 ページ22
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「ジョンインくんが教えてくれたんです」
「あいつが自分から話したんですか？この組のこと｣
「はい。でもそれは、私がスンミンさんのこと誤解してたから」
「誤解？」
怒らないで聞いて欲しいんですけど、と前置きをしてスンミンさんにあの日のことを話し始めた
いつ敵がこの部屋に入ってくるかわからないから手短に話そうとしたのに、さっきまで泣いていたせいで上手く言葉が出てこなくて
スンミンさんはそれをわかって、「焦らなくていいです」と背中に手を当ててくれる
ジョンインくんの言った通り、やっぱりスンミンさんは優しい人だった
「ヒョンに降りかかる危険を取り除いてって、お願いされたんです｣
その言葉を聞いて、私の背中を摩ってくれていた手がピタッと止まり、彼の目が少し揺れた
私はそれに気付かないふりをした
「ジョンイニと、あと貴方の弟の為にも。任務を終えて無事を伝えましょう」
そう言って、少し恥ずかしそうにはにかみながら初めて笑顔を見せてくれた。いつものような澄ました表情とは打って変わって、人懐っこさを感じる笑顔だった。
ふと、スンミンさんの左耳に着いていたイヤーカフが取れかかっていることに気が付いた
確かこれが無線機のイヤホン兼マイクになっているとチャンビニが話していた気がする。大事なものだから落とさないようにしないと。
「あの、耳の、」
付け直してあげようと彼に向けて手を伸ばした時だった
バンと大きな音を立ててドアが開き、二人して勢いよく振り向いた。向こうには何人もの構成員達が押し寄せており、先頭に立っている男は問答無用で銃撃を開始した。
いち早く気づいたスンミンさんは私が伸ばしかけていた腕をグッと掴んで引き寄せて、自分を盾にして私を庇った。
自分を犠牲にするような真似をして欲しくなくて彼から抜け出そうとしたけれど、抱きしめられているような体制のせいで、く…っ、と唸る彼の声を聞くことしか出来ない。
直撃こそしていないものの、彼の腕や背中にはいくつものかすり傷が出来ていて。
「スンミン、さん」
「大丈夫です。俺は我慢強い方ですから、」
彼は時々”俺“と一人称が変わる時があるらしい
大体は強がっているときだってジョンインくんが言っていた
震える手で彼の傷口を押さえた。溢れる血が少しでも止まることを願って。
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ニナ - コメント失礼します！もうストーリーがタイプすぎます！更新楽しみに待っています！ (4月21日 10時) (
レス) id: 86d1e90db7 (このIDを非表示/違反報告)
ユジ(プロフ) - 面白そうな作品です🤭更新楽しみにしてます！😻 (3月4日 13時) (レス) @page6 id: 9c971eb260 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：浅葱 | 作成日時：2024年3月3日 13時
