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「スンミニヒョン、今回のターゲット殺しまではしないって言ってたでしょ？」
「…言ってました、ね。」
「僕のこと考えてくれたんだろうなあ」
危険な時は迷わず撃ち抜けと言ったバンチャンさんにスンミンさんがあれほど反抗的な態度を取っていた理由は、アイエンさんのことを思っての事だったらしい。
…けれど、なぜ？彼とターゲットに何か関係があるのだろうか。
うーんと頭を捻る私に気づいたアイエンさんは、｢お姉さんは一人で考え込むのが好きなんだね｣と笑って、実はね、と言葉を続けた。
｢次のターゲット、僕の生家なんですよ｣
｢…え、｣
｢こっちでは有名な話です。あの組の次男として生まれたけど、出来損ないなせいで全く関心を持って貰えなくて。ほぼ孤児同然だった僕をここの会長が拾って育ててくれたんです。自分の息子を守ってくれって。｣
急にこんな話してびっくりするよね、と彼は申し訳なさそうに肩を竦めた。
もじもじと指を弄る姿を見ると、勇気をだして話してくれたのだと思う。きっとこれまで関係ない人たちにも好き勝手言われて、肩身の狭い思いをしてきたんだろうな。
｢組の人達は僕を本当の家族みたいに思ってくれてたから。どれだけ恩を返してもたりないくらいなんだけどね｣
｢そうなんだ…｣
｢うん、ハハ｣
自分の息子を守って欲しいということは、彼と共にすごしていた人が会長の息子ってこと…？
…ということはつまり。
｢スンミンさんが、会長さんの息子ってこと？｣
｢…さすが、勘がいいね｣
わかってほしくて話したんじゃないのかこの子は…
なぜかは分からないがニコニコとしている彼を見る限り、私に伝えたかったことは全て話せたのだろう。
｢ヒョンを守れとは言わない。その知識で危険を取り除いて欲しいだけなんだ。ヒョンが好きに動き回れるように。｣
｢わかった。頑張るね、ジョンインくん｣
｢…！なんで僕の名前、｣
｢小耳に挟んでね｣
若い人が使う言葉じゃないよ、と口に手を当てて初めて会った時とは比べ物にならないくらいの笑顔を見せてくれた。
いつの間にかお茶は程よい温度に変わっていて、一緒に出したクッキーを頬張って、口元に粒を付けながら美味しいとはしゃぐジョンインくんを思わず笑うと、気付いた彼は耳を赤く染めて、誤魔化ようにお茶を啜った。
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ニナ - コメント失礼します！もうストーリーがタイプすぎます！更新楽しみに待っています！ (4月21日 10時) (
レス) id: 86d1e90db7 (このIDを非表示/違反報告)
ユジ(プロフ) - 面白そうな作品です🤭更新楽しみにしてます！😻 (3月4日 13時) (レス) @page6 id: 9c971eb260 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：浅葱 | 作成日時：2024年3月3日 13時
