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バンチャンさんの執務室に入ると、中には既にチャンビンとスンミンさんがいた。
「お、来たね」
「よおA。なんでハニもいんの？」
「別にいいじゃんか！ビニヒョンうっさい！」
「チャニヒョン、まさか」
スンミンさんがハッとしながらバンチャンさんに問いかけると彼は誤魔化すような笑みで受け流し、「じゃあ始めようか」と逃げる様にそそくさと動き出す。
スンミンさんは呆れたようにドサっと椅子に凭れ掛かり、私を見たあと目を覆って大きな溜息をついた。彼は少しでも私が任務に関わるのが嫌なのだろう。
「さあA、初仕事だよ」
そう言って目の前に広げられた一枚の設計図を、少しでも見落としの無いよう穴が開くほど見渡した。
この人たちに必要としてもらえるうちは、自分の命が保障されるから。
「どう？何か変なところはない？」
腕を組みしばらく様子を伺っていたバンチャンさんは、私が設計図の不可解な点に印を入れていくのが気になったようで声をかけて来た。
「この部屋なんですけど｣と、建物の三階フロアのど真ん中に位置する部屋を指差した。執務室に集まった全員が覗き込む。
「この部屋に入るためにドアが三つも取り付けられてます。しかも、中央部分になぜか壁が二枚間を作って貼り付けられてる」
「つまり？」
「この壁の間に何かが隠されていて、それを守るために三枚のドアで防犯をしているのかと、思われます｣
「…流石だね」
顎に親指を添えて苦い顔をしていたバンチャンだったが、私の回答を聞いて満足そうに笑みを浮かべたので、ほっとした。
どうやら初任務は無事役目を果たせたみたいだ。
「チャンビンはこのフロアの防犯カメラの数と位置、セキュリティを調べて」
「はいよ」
「スンミンには潜入に向けて周辺の調査をして欲しいんだけど…」
「けど？なんですか」
バンチャンさんは今回担当する二人に的確に指示を出していくが、自分への指示に口篭る彼をスンミンさんは不思議そうに見つめていた。
「潜入当日、Aも連れて行ってくれない？」
「……は？」
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ニナ - コメント失礼します！もうストーリーがタイプすぎます！更新楽しみに待っています！ (4月21日 10時) (
レス) id: 86d1e90db7 (このIDを非表示/違反報告)
ユジ(プロフ) - 面白そうな作品です🤭更新楽しみにしてます！😻 (3月4日 13時) (レス) @page6 id: 9c971eb260 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：浅葱 | 作成日時：2024年3月3日 13時
