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ジソンくんのお家の中は、なんというかその…、お世辞にも片付いてるとは言えなかった。リビングのドアを開けてからソファーまで、床に投げ出してある服や漫画なんかを軽く蹴飛ばしながら案内された。
急な来客なんて迷惑でしかない。今後はアポなしで伺うのはやめておこう…。
「まじでごめん今日全然片付いてなくて」
「いいよいいよ！私が急に来たのが悪いし！」
「ヒョンは常時このくらい汚いです」
「余計なこと言うな」
ジソンくんにバシッと刺されたジョンインさんは、ふん！とそっぽを向いてPC前の豪華な椅子に腰を下ろし、胡座をかいた。
「…えっと、ジョンインくん？だよね。ジソンくんの弟さん？」
「幼馴染みだよ。ジョンインのヒョンと小さい頃から3人でよく一緒にいたんだ」
「そうなんだ…」
よろしくお願いします、とジョンインくんを見て言うと、「…どうも」とおずおず答えてくれた。
挨拶はこのくらいにして、今日来た理由を伝えるべくジソンくんに身体を向き直す。
「昼間の話の続きがしたくて…、あ、その前に急に押しかけてごめん」
「気にしないで。俺も話さないとって思ってたから」
「ありがとう。…あのね、私謝りたくて」
「え、謝る？Aが？」
ジソンくんはどうして？と首を捻るので、あの日感情のままに声を荒らげてしまったこと、もっと理性を持って接するべきだった、と反省を伝えた。
「ジソンくんに対してキツい物言いしちゃったし…」
と言うと、彼は「…あー、」と決まり悪そうに頬を掻いている。
「それについてなんだけどさ、説明するよ。ほら、ジョンイナ」
ジョンインくんはジソンくんに名前を呼ばれ一瞬ビクッとしていたが、気まずそうに逸らしていた視線を恐る恐る私へ向ける。しかしこれでもかという程目が泳いでいる。
「…」
「ジョンイナ、」
「わかってるちゃんと話すよ…！」
ジョンインくんと目が合う。
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作者名：浅葱 | 作成日時：2023年9月25日 12時
