冷静じゃない 堂上side ページ39
堂上side
玄「告別式会場で稲嶺司令が不審者に拉致された。_____________桜木も一緒だ」
抗争が終わり桜木が戻れば全員帰還だ、と話していた矢先のことだった。
郁「うそ？！A！！」
落ち着かない俺の肩に小牧が手を置いた。
警察に連絡し、少し経つと電話がかかってきた。
表秋会と名乗る集団からの電話をとったのは玄田隊長だった。
玄「稲嶺司令と女性隊員の無事を確認したい。電話を代わってくれないか」
稲嶺はダメだ、と言われたため声が桜木に代わった。
“もしもし？？あ！玄田隊長！”
思いのほか元気そうな声に安心した。
玄「大丈夫か？」
“はい、大丈夫ですけど柴崎と郁にトランザールの予約取り消すように伝えてください。今日食べに行く予定…きゃっ！これくらいいいじゃないですか！今日は友達の誕生日なんですからっ！”
そこでプツッと通話は切れた。
郁「私、Aとご飯食べに行く約束したっけ…？」
笠原がそう言った後、柴崎が敬礼をして現れた。
柴「失礼します。A指名の柴崎です」
ニコッと笑う柴崎。
柴「さすがAですね。今晩、Aとトランザールを食べに行く約束はしていません。トランザールはお茶が美味しいところ。場所は立川」
その言葉を聞き、全員が一斉に動き出す。
柴「すっごいしわですよ？？」
何も言えない俺にさらに追い討ちをかける。
柴「後悔してますか」
してないと言ったら嘘になる。
だが、こんなことになるならと考えるのはやめだ。
「義足が取れました！！」
その声を聞き俺は動き出した。
俺はもう冷静じゃない。
玄「待て！勝手な行動は許さん！」
俺は手帳を置き会議室を出た。
小「……はぁ」
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作者名：榛名 | 作成日時：2017年5月13日 14時
