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「中島さん、入院しとこっか」

「えぇっ?そんなに危ないんですか」

「いや、絶対安静って言っても難しいでしょ家に居たら。入院しといたほう良いと思うよ赤ちゃんのために」







入院と聞いて突如不安になる。



卓は何と言うだろう。

心配症の彼だから、
娘のこともわたしのことも、わたしより心配するだろうか。






「どのくらいですか?」

「今で33週だから、…1800…2000満たないもんねまだ…うーん状況によっては、出産まで」

「出産まで!もうこのままですか!」

「いや、うんわかんないけど、状況によっては」





「……ちょっと…主人と相談します」









少しの応急処置と、
また後ほど必ず連絡するということを条件にして、

とりあえずはこの部屋をあとにする。




絶対安静とはつまりどういうことなのだろう、



なんだか頭の中がゆらゆらして、

物事を冷静に考えることが難しくなってくる。








お医者さんは娘の命は大丈夫だと確かに言ったけれど、本当に大丈夫なのだろうか。






まだ2000グラムにも満たないちいさなからだは、
いまわたしの中でどんな風にしがみついているのだろう。

考えれば考えるほど不安になってくる。
こういうところで根っからのネガティブ思考が発揮されるのだった。







とりあえず、卓にはどう説明しようか。


わたしだけの問題ではないから気を遣う必要など微塵もないのだろうけど、
忙しい毎日を送る彼を想うと、どうしてもそんなことを考えてしまう。




病院を出てスマートフォンを見ると、卓からの着信履歴。

その回数を見ると、きっと心配してるな、と 不安になった。







(…とりあえず、帰るか)




道中何かあったら怖いので、タクシーを使うことにする。

自宅の住所を告げたあと直ぐに、
スマートフォンに搭載された辞書機能で“絶対安静"について検索。
病気やけがの重い人を外部からの刺激を避けて寝たまま動かさず平静な状態を保たせること……うん、そうか、よくわからない。


痛みのおさまったお腹を撫でながら悶々と考えた。




家に着く。
部屋の灯りがついている。






(え、帰ってきてる?…)










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ななせ - コメント失礼します!とても面白いです!!中島選手大好きなんで更新いつも楽しみにしています。これからも頑張ってください! (2017年9月8日 22時) (レス) id: 884c868c1e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:まいち | 作成日時:2017年8月11日 10時

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