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今までのマタニティライフ、
幸いなことに初産ながらも母子共に何事(悪阻とか)もなく過ごしてきた。
だけどもうとにかくお腹も重たいし早く会いたいし、
もう早く出てきてくれないかな、とさえ思う。
そんなことを考えつつバタバタと家事を済ませ、一息ついた、時。
(? あれっ)
チクッ、
一度だけ、細い針で下腹をつつかれたような違和感を覚えた。
仕事云々でここのところ多忙な毎日が続いていたから、
娘にも疲れが行ってしまったのかな。
それともただ単に食べ過ぎただけかな。なんて、軽く考えた。
こんなとき、
物事を重く捉えず軽く考えることができる楽観さは自分の長所だと思う。
とりあえずこのまま横になり時間が経てば良くなるだろう、という軽い気持ちでいた。
けれど、
(…んー?痛いなやっぱ…何、どうした?)
チク、チク、チク
これは、変だ。
時計の秒針が10周もしないうちにその感覚は大きくなる。
楽観的に捉えていたそれが急に不安に変わり、
その不安も手伝って心なしかその痛みも増していくような気がした。
陣痛?では、ないよな、こんなものではないはずだし、そもそも早すぎる。
じゃあ、これはいったいなんだろう。
(くるしい?だいじょうぶ?え、生きてる?…)
必死でお腹に話しかける。
どうしよう、どうしよう、とりあえず おそらく出ないだろうけど
すでにデーゲームに向け家を出た卓に電話、
病院に電話……いやに冷静な自分がいた。
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ななせ - コメント失礼します!とても面白いです!!中島選手大好きなんで更新いつも楽しみにしています。これからも頑張ってください! (2017年9月8日 22時) (レス) id: 884c868c1e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:まいち | 作成日時:2017年8月11日 10時