検索窓
今日:18 hit、昨日:5 hit、合計:263,088 hit

34 ページ34

*









「…うん、…えっ、びっくりした」

「びっくりした?なにが」

「いや、卓ちゃんがなんか、そういうこと言ってくれるとは」

「ふっ、どういう意味、言うよ俺だって、………あと、」







今度は向き直って抱きしめる。







「…なんかさ…ほんと、幸せだわ」







抱きしめる力を強くしたら、背中にまわされる細い腕。
くしゃ、と髪の毛に指を通せば、肩口に埋められる熱い顔。

身体を離して、自然な流れで口づけると、真っ赤な顔をしてAは俯いた。






「………はずかしい……」






蚊の鳴くような声で聴こえた一言に思わず苦笑する。

まあ確かにらしくない発言かもしれないけれど、
そんな反応されたらこっちだって恥ずかしい。





「…………わたしだってしあわせですし」




なんだその語尾。




そして、
この満面の笑み。

この攻撃に俺は勝てたことがない。
完全にノックアウトだ。



それを見たらいよいよ良い意味で色んなことがどうでもよくなって、
日頃の良くない要素でいつの間にか張り詰めていた心の糸がゆらゆらと弛む。

ただただ膨らむ彼女への愛しさを自分の心で抱きしめて、
もうひとつの愛しい存在を抱きしめることができる その日までの時間を頭の中でひたすら指折り数えてみる。



早く、逢いたい。









君に逢えるまで、あとどのくらいだろう。









To be continued...

▼ちいさな奇跡を この腕に抱きしめる→←33



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.7/10 (84 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
370人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

ななせ - コメント失礼します!とても面白いです!!中島選手大好きなんで更新いつも楽しみにしています。これからも頑張ってください! (2017年9月8日 22時) (レス) id: 884c868c1e (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:まいち | 作成日時:2017年8月11日 10時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。