LOVE~second~

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ガヤガヤしている休憩場所では他の出演者達が寛いでいた。


共演者同士で話をしている人が多いけど、中にはゲームをしていたり、台本に目を通していたりしていて、各々、自由に過ごしている。



そんな、休憩場所で一際目を引くのがAさんだ。



他の出演者が騒いでいる中、静かに眠っている彼女は、彼女が持つ澄んだ空気感も相まって、
まるで、一人、別次元の空間にいるみたいだ。



私はそんな彼女から離れた席に座り、彼女を眺める。
目を閉じイヤホンをして寝ているその顔には少し疲れがみえる。



私のような少ししか出番がない役とは違い、彼女は昼夜関係なく行われている撮影のせいで、ほとんど寝る間もないほど忙しいのだろう。



世界で活躍する彼女。
彼女はこの業界にいる人に一度でいいから、共に仕事がしたい、同じ作品に出てみたいと思わせる。
監督やスタッフ、そして先輩方がこぞって彼女との共演を望み、彼女の演技を賞賛する。
彼女の演技は誰にも真似出来ない、そう言って。



正直、今まで大袈裟だなぁっと思っていた。
実際に見たら大したことないだろうと。



だけど、初めてカメラの前で演技する彼女を見た時、その圧倒的な存在感に畏怖の念を覚えざる追えなかった。



今まで見てきた、どの女優とも彼女は格が違った。
レベルが違いすぎて、嫉妬すら出来いほど。



少ししか演技をかじっていない私でも感じたのだ。
彼女は特別なのだと。
演じるために生まれてきた人なのだと。

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