LOVE

〇 ページ22

何時までもAと話していたいけど、約束の時間が近づいている。

「A。
……もうすぐ本番なんだ。
だから……行かないと。

寝てるところを起こしてしまってごめんね。
Aも仕事頑張って」


まだ、Aと話してたいけど、約束の時間が迫っていて、ヒョン達が帰ってきそうだから、切りたくないという思いをしまい込んで、電話を終わらせようとする。

「うん。分かった。
遠くからだけどコンサートが上手くいくよう応援してるね。

グク……コンサート終わるの何時間後ぐらい？」


「うーん。
大体、今から3時間後ぐらいには終わると思うけど。
……どうして？」



質問の意図が分からなくて頭に？マークを浮かべながら答える。


「その時間まだ、家にいるんだ。
明日は本当に遅いから。

だから終わったらまた電話掛けて欲しいな。
……ダメ？」


「……ううん。ダメじゃない」
その言葉に僕は彼女の優しさを感じて感極まってしまう。

「ありがとう。待ってるから頑張ってね」

そう優しく響いた彼女の言葉を最後に切れた電話を見つめる。


彼女はいつもそうだ。
優しく僕を包み込んでくれる。


Aとのこの約束があるだけで僕は頑張れてしまうのだから。

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