2はち *止まらない気持ち* ページ41
目の前で泣きだすA。
ごめん。
オレが悪いんだよね。
あ『・・・っ・・・うっ・・・』
次々と止め処なく溢れてくる涙。
ポロポロと零れてくる。
祐希「・・・A・・・」
こういう時
悠太なら、気のきいた優しい一言でもかけられるんだろう。
要なら、それとなく気遣った言葉でもかけられるんだろう。
あ『・・・うっ、ぐす・・・』
春なら、一緒に泣いてあげるんだろう。
千鶴なら、笑顔に変えられるんだろう。
あ『う・・・わああぁぁ、ごめんねぇ、ゆーきぃ・・・ごめん、ごめんなさい・・・あああぁぁ・・・』
オレは・・・
あ『全部・・・全部・・・ア、アタシが悪いのにぃ・・・うっ・・・ゆーきに、メ―ワクばっかかけて・・・』
オレは聞くことしかできない。
じっと、Aの懺悔が終わるまで。
ずっと、聞いてることしかできない。
Aはいっぱい泣いた。
これでもかってくらい泣いた。
拭っても、拭っても、溢れてくる涙。
それのせいで、手はびしょぬれ。
拭いきれなかった涙が、制服のスカートに落ちている。
髪もぐしゃぐしゃだ。
祐希「・・・落ち着いた?」
嗚咽が納まってきた頃に、恐る恐る声をかけてみる。
あ『・・・うん・・・』
Aはそれにガラガラの声で答えてくれた。
祐希「そう・・・」
オレも小さく返事をした。
それから沈黙。
Aが何か言おうと顔を上げた瞬間に
あ『あ、あのさ、ゆ・・・へっ?・・・』
抱きしめた。
つい、衝動的に、無意識に、体が勝手に動いた。
あ『え・・・あの・・・祐希?』
戸惑うA。
そりゃそうだ。
話しかけられて、よりいっそ強くする腕の力。
今度は意識的。
あ『ねえ、祐希てば。どうし 祐希「A。」 へ?』
祐希「寂しかった。悲しかった。このまま嫌われたままかと思った。たかが1日くらいでこんなのになるなって思ってもみなかった。」
Aの言葉をさえぎって、今度はオレが話し続ける。
祐希「もう無理。離れたくない。離したくない。ねえ、A。オレは・・・Aの事が・・・」
そこまで言ってから、Aの顔をちゃんと見てこう言った。
止まらない気持ちを吐きだした。
祐希「好きだよ。」
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