きみにキスを９ (ページ10)

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160.ニノ悩むページ10

翌朝は早朝からロケが入ってたから

眠るAを残して音をたてないように家を出た。

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置き手紙もしなかったけど…仕事も辞めてる訳だし、そのまま家にいてくれたらな、なんて思って。

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潤「おはよ、眠そうだな。いやらしい睡眠不足？(笑)」

和「リーダー様のおかげで、やっと会えたからね。」

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二人で楽屋を出た時から、みんな大野さんがどうすんのかわかってたらしい。

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その大野さんが飯を奢ってくれた訳じゃないからか

…ものすごい快晴のロケ日和。

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和「……睡眠不足の目には眩しすぎるお日様だわ…」

潤「気持ちイイ空じゃん。心は晴れ晴れしてねぇの？」

和「…してないかなぁ。」

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こんな青空見たら

Aと出会った頃を思い出してしまう。

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最初はなんとも思ってなかったのに

いつの間にかこんなに占領されてて

必死に追いかけてる。

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潤「彼女……ホントに海外に行っちゃうわけ？」

和「１年くらい行くつもりだったみたい。聞いてびっくりして反対したわ。
…リーダーにさ、旅行だと思えば？って言われたけど……」

潤「……けど…イヤなんだ？(笑)」

和「イヤ……なんだよね(笑)」

潤「じゃ、そのまま言えばいいじゃん。」

和「でも、行きたいってお願いされたら折れそうな自分もいる(笑)」

潤「なんだソレ(笑)」

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結局、ニノは押しきられんじゃないの？って笑うＪに言い返す言葉もなくて、ひたすら苦笑いする。

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当たってる、と思うよ。

なんか…強く言えないような気がするんだわ。

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和「今日は家に帰んのが半分楽しみで…半分憂鬱なわけよ。」

潤「……終わったらどこかで落ち合って飲みにいく？」

和「いや、真っ直ぐ帰るわ。」

潤「結局、早く帰って顔見たいんだろ？(笑)」

和「……ん～…どうだろね(笑)」

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休憩時間に見た携帯にAからのメール。

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『ハンバーグ作って待っててもいい？遅くなるならやめとこうかな。』

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嬉しくてたまんなくて速攻で返信した。

ニヤついた顔をごまかすのが大変だよ。

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