159.ふわふわとモヤモヤ ページ9
身体も心も
ふわふわ ふわふわしたまんま
心地いい疲労感に包まれていた。
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ウトウトと微睡みながら
手を伸ばしてつかまえようとした身体がないことに気づいて
はっきり目覚めた頭で状況を確認する。
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和「A…」
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まさか帰った……とか？
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いやいや…あの人なら有り得なくもない。
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探しにいこうかと起き上がった時に静かにドアが開いた。
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A「…どうしたの？」
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シャワーを済ませて部屋に戻ってきた姿を見てホッとして。
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お気に入りだというネイビーのキャミソールを着たAを抱き寄せて
ボディソープの香りを吸い込んだ。
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A「…ほら、かずもシャワーしといでよ？」
和「そ…だな、してこようかな。」
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いってらっしゃいって髪を撫でてくれる手のひら。
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近くに感じる体温から離れたくないと思いながら
軽くキスをしてシャワーに向かった。
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和「……どうすっかな〜…」
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後で話すからって後回しにした話題について考える。
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……先に話し合うべきだったかもしれない。
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一度触れてしまったら…
離れたくない思いばかりが強くなって
答えがひとつしか出せなかった。
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話し合うつもりで寝室に戻ると
ベッドで小さく丸まって眠るAがいた。
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和「どう見ても熟睡だな…」
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肩をちょっと揺らしても起きる気配のない姿に
今日は話さなくて済んだなってホッとしてしまう自分。
心ん中はモヤモヤが残ったままで……しばらく消えそうにない。
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冷蔵庫にビールを取りにいって
ベッドに腰かけて一口飲んだ。
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和「ま、先延ばしにできるとは思ってないけどさ……」
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Aの事だからなんとなく準備を進めてそうだし
……俺の返答次第でなんとか変えられるぐらいであることを願うばかりだ。
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和「……俺ね、あんま余裕ないよ？」
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眠るAの髪を触りながら
残りのビールを一気に煽った。
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ラッキーアイテム
革ベルト
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作者名：みおり
| 作成日時：2012年7月19日 16時
