162.寂しい ページ12
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その話題ちょっと待ってくれとそそくさと風呂に入ってみたり
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先にベッドで寝たふりしてみたり
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狸寝入りがバレて
開き直ってAを引きずりこんで襲ってみたりしたけど…
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和「……行きたいの？カナダ…」
A「……ダメ？」
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そんなに可愛く…腕の中のアナタに言われると……
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和「…１年はダメだから。」
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ほらほら…
完全に反対出来なくなる。
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和「つーかさ、もう別に離れてなくてもいいんだけど？」
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そうだよ、そこを推したらいいんだよ俺！
最もな理由になるじゃん。
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一応…渋々だけど認めてもらえたんだし？
離れる理由が、ないっつーの。
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A「……でも…海外に行って離れる期間作りますってマネージャーさんから上の方に伝えてもらったし…」
和「もう大丈夫だって。……それとも…ナニ？もう着々と準備でもしてんの？」
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もしかしたら…と思ってた事を聞いてみると
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A「……えへ♪」
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…って上目遣いに笑って返した。
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和「……マジか〜…なんだよ、もう……」
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頭をガシガシかいて天井を見つめる俺の頬に
ちゅっ…と柔らかい唇が触れる感触。
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A「…そんなに寂しい？」
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寂しい…
うん、寂しいんだろうな。
手を伸ばしても触れられる距離にいないって…寂しいもんだよ？
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和「今、Aがちゅーなんかするから余計に思うわ。」
A「…かず、メロメロだねぇ…」
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ふふふ…って笑いながら肩に頭をのせてくるから
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大好きなAの髪の香りが鼻を掠める……
手を伸ばすと指先に柔らかい髪が絡まる。
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…触覚や嗅覚で……かなり脳が占領されてる。
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何気なくぎゅっと抱きよせると
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A「かず…？」
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自分の名前なんかいつも呼ばれてるはずなのに
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やけに甘い声に聞こえて…
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聴覚までもヤられてる自分に気づいてしまった……
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作者名：みおり
| 作成日時：2012年7月19日 16時
