152.泣いたのは ページ2
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ちょっとだけ目が潤んだのは
Aじゃなくて……俺の方だった。
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A「ちょ…っと？やだ、泣いてる…の？」
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俺の背中に手を回して
そっと撫でたり
ポンポンと叩いてみたり…
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……子供じゃないっつーの。
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でも、この温もりがなんとも言えない……
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和「なんでそんなにフツーなわけ？」
A「…そんなに会いたかった？」
和「…もう会えなくなるのかなって……不安だった。」
A「いきなりいなくならないから。」
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ね？って首を傾げて微笑まれても……ダメだっつーの。
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和「…そんなこと言いながら、ふっといなくなるんでしょうが。
連絡とれなくってどんだけ不安だったか…」
A「……ごめんね、いろいろ考えてたから…」
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抱きしめている腕をゆるめて
頬を寄せ合う。
そのままスライドした唇がそっと重なる。
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A「…ここ、一応お店だから…///」
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ぐいっと胸を押されたけど
離れたくなくてまた抱きしめる。
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和「だいじょーぶ…さっき入る時に大野さんがCLOSEの札にしてたから。」
A「…鍵…とか窓が…」
和「鍵もかけてた。入ってきて窓のカーテンもしてた。うちのリーダー、ちゃんと考えてるだろ？(笑)」
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微笑んで チュっと触れる唇は柔らかくて 愛しくて。
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和「ま、これ以上はできないけどね？(笑)」
A「…バカッ///」
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智「あったりまえだっつーの。俺よりじぃちゃんに殴られんぞ〜っ(笑)」
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奥からひょいと顔を出して
自分と何故かAのコーヒーだけ持ってきた大野さん。
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和「…じぃちゃん？Aのじぃちゃん？」
A「ち、違うっ！あの…ご近所さんで小さい頃から知ってて…この店の…」
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「この店の店主のじぃちゃんです。はじめまして、二宮くん。」
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ドンッ！って乱暴に置かれたマグカップ。
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和「…す、すみません…」
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思わず身を竦めてしまった俺を見て
大野さんとAが一緒になってクスクス笑う。
ナニよ？ナニよ、この状況は？
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作者名：みおり
| 作成日時：2012年7月19日 16時
