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Aside
わこ「お帰り〜A」
「……マジ疲れた……」
わこ「今日はダッシュで来いって？」
「常に走って来いとは書いてあるけどね。」
昼休み終わり。
教室に向かうと、私の隣の席で親友の黒岩わこが私を出迎える。
椅子を勢いよく引いて、思いっきり座ると机に突っ伏す。
わこ「……てか、高地くんって相変わらず、ドSだよね〜」
わこは視線を窓際へ向ける。
そこは、一軍陽キャたちが群がるいわば一軍専用の席。
その席に優吾はドカッと座ってスマホをいじっていた。
優吾と仲良しなお友達数名がかなりの大音量で喋ってるけど、どうやら優吾はシャットダウンしてるらしい。
「……わこもそう思う？」
わこ「うん。他人に対してもそうだけど、１番はAに対してだよね。」
「あれはもうドSの領域越えてる。ただのワガママ。」
私の幼馴染、高地優吾。
彼はめちゃくちゃ愛嬌のある笑顔が素敵な顔立ちをしているにも関わらず、
性格はクッッッッソドSなのである。
優吾の性格は、かなり昔からあんな感じ。
だが、昔はまだ可愛かった方だ。
今は私をパシリにしたり、からかって楽しんだり、私のこと「バカ」呼ばわりしたり……
あげだしたらきりがなくなってきた。
とにかく、もはや性悪を疑うレベルのドSだ。
そんな性格の所為か、優吾はあんまり女子とは関わらない。
女子からもそんなに人気がない……と、言いたいとこだが優吾の見た目と中身のギャップに落ちる人が多いらしく、校内にファンクラブがあるとか、ないとか……
とにかく、意外にモテていることは事実だ。
なんか腹立つ。
なぁにがギャップ男子だ。
あんなのただのパシリ野郎じゃねぇか。
わこ「……A。顔怖いよ？」
「……ほんと腹立つ……あの野郎……」
私がいら立ちの視線を優吾へ向けると、ふと優吾と目が合う。
優吾は私を見つめると、ふっと嘲笑うような笑みを浮かべた。
な！！！
なんなのアイツマジで！！
腹立つ……
「……マジでドS男子の需要がわからん。絶対優しい男の方がいいのに。優吾のこと好きになる人意味わかんないんだけど。」
わこ「……あんたそれ各方面に喧嘩うってるよ？」
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作者名：すのうHIINA | 作成日時：2023年3月17日 20時
