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松村side
保健室で雑務をしながらぼんやり外を眺める。
久しぶりの大雨。しかも、１週間ほど続くらしい。
４月の陽気はどこへやら、今日は暖房も付けたし。
しばらくして、廊下を走ってくる音がしたと思ったら、２年の女子高生が慌てた様子で入ってきて、
『先生っ、Aが倒れちゃった、多分頭痛いんだと思う、！』
そう叫ぶように言った。
松村『そっか、ありがと。教室？、』
Aちゃんは重い偏頭痛持ちで、時々保健室に休みに来る女の子。
偏頭痛は、こんな気圧の低い日に起こりやすい。
朝から痛かったのだろうか、授業が始まって20分少し経ってるから我慢してたのかもしれない。
そんなことを考えつつ、偏頭痛持ちの大敵である、強い蛍光灯の光から守ってあげるための厚めのブランケットを準備して、急いで向かう。
担架はここまで運ぶのに時間がかかるし、揺らしてしまうから使わない選択をした。
教室は騒然としていて、今年から着任した新人の数学科の先生はおろおろしていて、とてもじゃないが何かを頼めるような感じはしない。
案の定、蛍光灯の光がもろに刺激になっているのか、うずくまるように苦しむAちゃん。
女の子だし、今はそんな余裕ないだろうけど後々いろいろ気にしちゃうだろうから、ブランケット持ってきてやっぱり正解。
ふわっとブランケットを頭から全身にかけて、そっと背中に乗せる。
揺れないようにそっとゆっくり歩く。微かに漏れる痛みと戦うAちゃんの声。なんとかしてやりたい。
着いてすぐにベッドに下ろし、ベッド周辺の明かりを落とす。
貧血も伴っている可能性もあるから、一応まぶたも見ておきたいけど、Aちゃんはブランケットをきつく握ってしまっている。
少しだけ離して、と言っても掴むものが無くなるのが不安なのか、拒否。
そこでさっとブランケットと俺の手を差し替えて、素早くまぶたを確認。やっぱり貧血もあるな。
さっきからずっと吐きそうなのか、小さくえずいている。
側にある袋を口元に当てると、素直に持つから相当しんどいのかも。
こんな雨の日、偏頭痛持ちの子は保健室に来ることは少なくない。Aちゃんは我慢しているのか、あんまり来ないけれど。
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ほくなな - 続編お願いします！ (2021年4月1日 15時) (
レス) id: 22683c4ff9 (このIDを非表示/違反報告)
ﾉﾝ - 久しぶりにこんなに面白いお話読めて嬉しかったです！続編楽しみにしてます！これからも無理せず頑張って下さい！ (2020年4月19日 18時) (レス) id: 3e7cf4f0cd (このIDを非表示/違反報告)
みく(プロフ) - 続編の検討していただきありがとうございます！このお話の大ファンです。続編楽しみにしています！！ (2020年4月10日 21時) (レス) id: 12bc81e91e (このIDを非表示/違反報告)
岩田柊架(プロフ) - かりんさん» EXILE医療センターの頃から読んでいただいているんですね！嬉しいです。これからもよろしくお願いします！！ (2020年4月10日 21時) (レス) id: 8ac4da8d9b (このIDを非表示/違反報告)
岩田柊架(プロフ) - たらこさん» そのコメントがほんとに嬉しいです。いつもありがとうございます。これからもよろしくお願いします！！ (2020年4月10日 21時) (レス) id: 8ac4da8d9b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：柊架
| 作成日時：2020年3月27日 19時
