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・
無我夢中でキスを続ける彼。
それは
この前、酔っ払ってた時のキスとは全く違う
獣が本能のままにするような……
自分の欲を満たすためにするような…
噛み付くようなキス。
彼が
唇に吸い付いては離れる度に、チュパ…っと音が響く。
「…ん、」
…もう、何をしても彼は止められない。
あたしは抵抗するのをやめ、
彼が落ち着くまでキスを受け止め続けた。
・
………どれくらい経っただろう。
彼が、ゆっくりと唇を離す。
そして、あたしの背中に手を回し
ぎゅっと。ぎゅーっと。
あたしを優しく抱きしめた。
………温かい。
山「……わりぃ、」
あたしの肩に顎を乗せた彼が
耳元でボソリと呟く。
山「…ちょっと、イライラしてた」
すると、
肩に手を置き
あたしの顔を覗き込む彼の瞳。
苦しかったよな、?
そう言って、あたしの頭を撫でる。
「……大丈夫。」
……よかった。
いつもの優しいりょーすけだ。
「りょーすけ…、」
山「ん?」
目を細めて、微笑む彼。
「何が、……あったの?」
山「………」
その言葉に、彼が目線を下げた
伏し目がちの目。
その奥で、彼が何を考えているのか……わからない。
山「………今日さ」
山「今日、かんな
ねぇちゃん家に預けねぇ?」
「…えっ、」
ふっ、と眉を下げて笑う彼。
「そ、んなの…お姉さんに悪」
山「今、旦那が出張中で寂しいから
かんなをよこせよこせ、うるさいんだよ最近。」
「…でもっ、」
何で…?
山「今晩は、2人きりで過ごしたい。」
山「……ゆっくり。」
いい…?
そう言う彼の目は、
キスしてた時とは打って変わって、うさぎみたいに弱々しい目。
「……」
そんな目、ズルイ。
「…分かった、」
すると、ニコリと歯を見せて笑ったりょーすけ。
山「ねぇちゃんに、かんなの迎え
行ってもらうように頼んどく。」
山「……じゃ、また後でな?」
そう言って
あたしの頬にキスを落とすと
彼は、部屋を出ていった。
「………」
あたしは、しばらく
ボーッと立ったままだった。
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恵理(プロフ) - ゆうりくんとかんなちゃん繋がったりしませんかね?大人になって..的なの想像しちゃって。久しぶりに読めて凄くキュンキュンしました!これからも頑張ってください!! (2019年4月21日 9時) (レス) id: 64f5153363 (このIDを非表示/違反報告)
みう - かんな...橋本環奈って思ったのあたいだけ? (2019年3月31日 18時) (レス) id: 40cf893d3e (このIDを非表示/違反報告)
さち(プロフ) - ほんとにほんとに最高なお話でした!幸せな気持ちときゅんきゅんと、、これからも頑張ってください! (2019年3月31日 12時) (レス) id: e0cdd762b9 (このIDを非表示/違反報告)
mm(プロフ) - 今日たまたま思い出して数年ぶりに読み返しました!私が占ツクを知ってすぐに読んだ思い出の作品なので、消さずにいてくださること感謝します!メイさん、こありがとうございました!!! (2019年3月28日 17時) (レス) id: b60a2dbde8 (このIDを非表示/違反報告)
わかめ - すごいよかったです!!!また見たいなとすごく思いました!最高の作品、ありがとうございました!!! (2019年2月10日 17時) (レス) id: 18cfb8505a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:メイ | 作成日時:2016年11月3日 0時