ナースの結婚事情《Ryosuke.Y》

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「まだ起きてたの？」







寝室のドアを開けると


ベットの端に眠るかんな。


そして、その隣で
肘を曲げて頭を乗せて
優しい目でかんなを見ているりょーすけ。







山「A待ってたんだよ」





ん。と、布団をめくった彼


そんな彼の隣に
ありがとっ、と潜り込む






山「かんな、まじで可愛いよな」




ぽんっとかんなの頭を撫でて

くるりと、あたしの方に振り返る







山「俺ぜってぇ嫁に行かせたくねーもん」




ふはっと、笑う



「それさ、産まれた直後にも言ってた(笑)」








かんなは予定日よりも早い出産だった。



しかも、あたしの場合
陣痛が来てからすぐに産まれてくれたから
りょーすけが、病院に到着したころには既に産まれてて。



急いできたせいか、うっすらとおでこを汗でキラキラさせ、ウルッと目を潤ませながら

初めて、かんなを抱いた時の彼の一言は


「………俺、この子ぜってぇ嫁に行かせねぇ」だった。








山「俺、すげー笑われてたよな」



「あたしと、助産師さんが一斉に、まだ早すぎでしょ！ってね(笑)」





でも
良いパパさんですねっ
って、すごく褒められたんだよ






山「最近、ますますAに似てきてさ。余計に可愛いくて仕方ない」




そう言って、スルリとあたしの髪を撫でる




山「俺の子供、産んでくれてありがとな？」




ふっ、と微笑むと

優しく落とされたキス





「りょーすけ…」





そんな言葉
泣きそうになるじゃん……








山「ん？」



「……好き、」




ギュッと彼に抱きつき、
顔を厚い胸板にうずめる




山「どーした、珍しいな(笑)」



彼の手があたしの背中に回る


息を吸い込むと
りょーすけの匂いがしてすごく安心した







顔をあげると、

お互いに引き寄せられるように重なった唇




俺も、すげー好き。



一瞬離れ
ポツリとその言葉を落とすと

再び重ねられた唇






かんな、ごめんね

今だけは二人の時間でいさせてね…？







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