＊ ページ10
「うそでしょ！？」
次の日。
朝起きたと同時に感じる違和感に、恐る恐る鏡を見るとやっぱり。
俺はまだ知念のままだった。
てっきり寝たら元に戻るもんだと思ってたのに！
「なんでー！？」
『いのちゃん、電話口で叫ばないでよ』
「あ、ごめん…だって、」
『僕もびっくりしたけどさ。
振り出しに戻っちゃったね』
「うう…どうすればいいの」
『まあ、いつか戻るよ。
それまでバレないように隠し通してね！』
「えっ、ちね」
『あ、ご飯の食べすぎだけには注意してよね。
じゃ！』
「ち、『ブチッ』
耳元からは、ツー。ツー。と電話が切断された音が聞こえてくる。
知念、絶対楽しんでるよね…。
俺の身体であんなことやこんなことする気だ…！
俺と知念の身体が入れ替わろうが世の中は動いてるわけで、とりあえず知念の仕事をこなさなきゃいけない。
知念から送られてきたスケジュールを見ると、今日は某レギュラー番組の収録らしい。
迎えの時間が迫っていたので慌てて準備をして家を飛び出した。
自分の家で寝てたから、わざわざ知念の家の前まで来てマネージャーの車に乗り込むという過程だけですでに疲れてしまった。
バラエティーだからある程度しゃべらなきゃいけないし、めちゃめちゃ心配だよ…。
憂鬱なまま楽屋の前まで来て、ふと気づいた。
そういや、これ山田と一緒じゃん。
ちょっと気まずい。
てか、このまましばらく戻らなかったら困るからご飯の約束断らなきゃ。
「お、おはよ」
「おー知念。おはよー」
おずおずとドアを開けると、すぐそばに居た光が俺に気づく。
その奥を見ると、ソファーで携帯をいじる山田がいた。
や、やっぱ声掛けないと不自然だよね。
「や…りょうすけ、おはよう」
「おはよ、知念」
隣に座る俺にチラッと目線をよこした後、また携帯に目を向ける山田。
熱心に何見てるんだろ。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 475人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ゆず(プロフ) - みうさん» 初めまして。お返事遅くなり申し訳ありません。こちらこそこんなお話に目を止めてくださりありがとうございます。嬉しいお言葉をいただき恐縮です。これからも頑張ります！ (2020年1月17日 22時) (
レス) id: 8fbc10e54a (このIDを非表示/違反報告)
みう(プロフ) - はじめまして！すごくドキドキさせてもらいました！！空気感が好きすぎました…しばらく生きていけそうですm(__)m二人の供給ありがとうございます！！ (2020年1月15日 11時) (レス) id: 12483a5c68 (このIDを非表示/違反報告)
ゆず(プロフ) - JUMP の虜♪さん» ありがとうございます〜！ゆるゆるとした活動ですがまたぜひ遊びに来てください。 (2019年2月18日 17時) (レス) id: 8fbc10e54a (このIDを非表示/違反報告)
ゆず(プロフ) - shootingstarhapさん» お待たせしました…！ご期待に添えたか分かりませんが、そう言っていただけるととっても嬉しいです。ありがとうございます！ (2019年2月18日 17時) (レス) id: 8fbc10e54a (このIDを非表示/違反報告)
JUMP の虜♪ - 番外編もすっごい良かったです！！他の作品も楽しみにしてます！ (2019年2月17日 14時) (レス) id: 5a3b5569f1 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ゆず
| 作成日時：2018年12月18日 17時
