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「あなたは、大変厳格な家庭で育ったとお聞きしました。しかも、この世界のことをそこまで知らない、と。テレビを見る機会も少なかったのでしょう？」
「……はい、そうですが」
「では、嵐のこともほとんど知らないのではないですか。メンバーの名前も、きっと覚えていらっしゃらないことかと」
「……すみません」
……なんだろう、このザワザワは。
私の能力を買われたわけじゃない、ってのは、確かみたいだけど。
「いえいえ、それでいいんですよ。我々にとっては、あなたが適任なんです。
彼らのことを、先入観がほとんどない状態で、見ることができるんですから。そして、女性のほうが、男より、小さなことに気が付きやすいといいますからね」
ニヤリ、とどこか不気味にも思えるような笑みを見せて、お偉いさんは椅子から立ち上がった。
「……契約期間は、そうですね……長くても、1年間です」
「1年……」
「あなたには、特に期待していますからね。
……もしも、途中で成果が見られなかった場合、契約は破棄させていただきます」
……既に、逃げることはできないみたいだ。
話を聞いてしまった以上、やらない、という選択肢は存在しない。
「……わかりました、やらせてください」
負けず嫌いな自分が、顔を出した。
……こんなチャンス、逃せば一生やってこない。
私はもともと、アイドルを見てマネージャーを志したようなものだ。
だから、トップアイドルのアシスタントマネージャーなんて、夢のよう。
契約の裏に、誰かの画策があったとしても、私が真っ直ぐ向き合えばいいだけ。
「……では、こちらへ」
カチャリ、と扉を開けられて、一人の男性が入ってきた。
「初めまして、小松と申します。嵐のチーフマネージャーをやらせていただいています」
歳は、30代後半から40代くらい。
銀縁の眼鏡をかけて、真面目そうな印象。
けれど、ふ、と口元を緩めると、優しそうな表情になった。
「嵐は、5人それぞれに一人ずつマネージャーがいますが、私はその5人をまとめる役割を担っています。名前通り、グループ単位のマネージャーです」
私が付いていた地下アイドルのマネージャーは、私ひとりだけだった。
やっぱり国民的アイドルともなると、個人の活動も比ではない。
ましてや、一人が5人分を管理するなんて、目を回してしまいそうだから、それぞれのマネージャーさんは必要なんだろう。
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なの(プロフ) - なるちゃんさん» ありがとうございます！！移行しましたので、そちらでもよろしくお願いします〜！！ (2018年10月15日 20時) (
レス) id: d783c00f36 (このIDを非表示/違反報告)
なるちゃん(プロフ) - 続きが気になる〜〜！更新待ってます！ (2018年10月15日 15時) (レス) id: a1fe1fb9b8 (このIDを非表示/違反報告)
なの(プロフ) - キル・ハーヴェイさん» 嬉しいコメント、本当にありがとうございます！これからも応援よろしくお願いします！ (2018年10月4日 18時) (レス) id: d783c00f36 (このIDを非表示/違反報告)
キル・ハーヴェイ - 凄く面白いです！引き込まれてしまいました^^更新、頑張って下さい！ (2018年10月3日 21時) (レス) id: ae1f844f76 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なの | 作成日時：2018年8月31日 0時
