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1、2年は国語、数学、英語の3教科がベースで、加えて補習としての他教科も受講できるらしい。
でも、3年生はほぼ強制的に、入試必須科目を講座別に受講しなければいけない。
だから、超綿密な計画が立てられている、ってこと。
大野先生の素敵な笑顔に眩んで、まさかこんなにハードな日程が組まれていたとは。
そんなこと、これっぽっちも考えなかった。
「ってことで。講習会、みなさんよろしくね」
はいこれテキスト。
って、机にドン！と盛大に音を立てて置かれたのは、分厚い冊子。
色違いが、2冊。
「これ、2週間で予習を終わらせること。いいね」
ふわ、ってとびっきり優しい笑みが振りまかれた。
......いや、どう考えても無理ですって！
2週間なんて、キツすぎる。
文化祭の準備もあるし、学校から出る課題もやらなくちゃいけない。
それに、普段の塾の予習。
......これ、随分徹夜しないと終わらないやつじゃないか？
2冊分で辞書みたいな厚さになったテキストを見て、思わずため息が出そうだった。
7月も半ばになって、部活もそろそろ仕上げに入ってきた。
春から取り組んできた千字文も、もうそろそろ完成段階。
そして、もう一つ、作るはずの創作を何にするか、まだ決めかねていた。
「A先輩、創作は短歌にするんですか？」
一年生の子が、うんうん悩む私を見かねたのか、話かけてきた。
「そうだね......だけど時間もないし、まだ題材も決められなくってさ」
はは、と苦笑いまじりにそう返すと、後輩は目を輝かせて、
「去年私来た時、すごく素敵だなって思いました！4月のPRでもう一回見て、やっぱりいいなって。書道部にしよう、って思ったの、先輩のおかげなんです」
えへへ、って照れたように笑う後輩。
いや、こっちが照れる。
なので、私、楽しみにしてます。
そう告げて、後輩は筆を洗いに行った。
......こんないい子がまだいたのね。
ニコニコと笑う後輩の言葉を受け止めて、頑張らなきゃ、って思えた。
歌集を開いて一時間。
一向に決まる気がしない。
たくさん有名な歌は載っているのに、これだ！って思えるのがなかなか無い。
ああ、どうしよう。このまま決まらないんじゃ、作品を出すことも危ぶまれる。
「はあ......」
ぱらぱらと、ページを捲る。たくさんの歌が、目の前を流れてゆく。
だけど、あるところで、捲るのをやめた。
私の目が、ひとつの和歌に、釘付けになった。
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なの(プロフ) - たぴおか。さん» たぴおか。さん、初めまして！嬉しいお言葉、本当に励みになります！ゆっくり更新となりますが、楽しんでいただけるよう頑張ります！ (2018年2月12日 21時) (
レス) id: d783c00f36 (このIDを非表示/違反報告)
たぴおか。(プロフ) - はじめまして ！コメント 失礼します 。最近 読み始めたのですが 、とっても好きになりました ！！ これからも更新 待ってます ！ (2018年2月11日 11時) (レス) id: 7c7e156c03 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なの | 作成日時：2016年7月13日 20時
