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「松本さん……」
「……今はただ、そばにいてほしい。必ず、俺が守るから」
また、ぎゅっと抱きしめられる。
……私の心は惹かれると同時に、揺さぶられていた。
嬉しい気持ちが大半を占めているけれど、櫻井さんや二宮さんのこともある。
三人とも、私に返事は求めていないのが、救いというか、悩みの種というか……
素直に喜びたい気持ちが大きい分、どうしたらいいのかが、余計にわからない。
それなのに、松本さんの言葉は、私の心に尚も流れ込んでくる。
｢俺ね、Aが来てくれてから、毎日の楽しみが増えたの」
｢楽しみ……ですか？」
｢そう。Aに早く会いたくて、早起きも出来るようになったし……｣
早起き、って……
確か、松本さんは朝が弱いって言ってた記憶がある。
でも、沖縄のとき、一番に集合していたはずだけど……
｢CM撮影の時も、集合時間より早く行けば、Aに一番に会えるんじゃないか、って思って……俺、Aがいるから頑張れてること、いっぱいあるんだよ｣
……心が通じあってる、ってことなのかな。
私が考えていたことを、松本さんも考えていた。
そして、嬉しい言葉をくれる度に、私の頭の中は、それで埋め尽くされていく。
松本さんの腕の中で、高鳴る鼓動を抑えるのに必死だった。
｢……ありがとうございます、嬉しい……です」
「なに、照れてるの？……顔、背けないで」
なんだか恥ずかしくて、思わず下を向いてしまった。
でも、松本さんの優しい声に反応して、顔を上げようと勝手に身体が動く。
そして、ようやく見上げた先には、愛おしいものを見つめるような目をした、愛おしい人が笑っていた。
「ねえ、A……キス、させて」
……その言葉に、心が暴れ出す。
絡んだ視線が、私を捕まえて離さない。
……何も答えられずに、ただ、眼差しに溺れていた。
私の返答を待つことなく、だんだん松本さんの目が近づいてくる。
｢……A」
……自分が、自分でなくなってしまうみたいだ。
理性のブレーキのかけ方を、忘れたようで。
気がついたら、松本さんの言葉に、頷いている自分がいた。
その瞬間、ふっと頬を緩めた、松本さん。
「……大好きだよ」
甘い微笑みを残して、触れ合うだけの口づけをした。
すぐに離れていくのが、寂しい……なんて思ってしまったのは、秘密。
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なるちゃん(プロフ) - わわわ！続きが楽しみです！ (2019年2月28日 12時) (
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作者名：なの | 作成日時：2019年1月24日 18時
