嘘と花束【ARS】 Part4 (ページ19)

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相葉さんは、雑誌の撮影とかだと、思いっきりの笑顔を要求されることが多いんだけど……
今日は、男性らしい、どこか色っぽさもある表情。

周囲の視線のすべてが、相葉さんに注がれる。
その中で、何度もテイクを重ねていく。

時折、微笑んだり、ふと表情を緩めたりするから、ずっと見ていたくなる。
スタッフさんとも、ワンカット撮り終わるごとに、リラックスしたように話していた。

……魅力的な側面をいっぱい持ってる。
それは全員に共通することで、その時できる全力が、結果として素晴らしいものを生み出していくんだ。

その少し離れた場所で、やはりカメラに微笑みを見せる、大野さんがいた。
大野さんの笑顔は、こっちまで笑顔にさせるような、人懐っこさがある。
親しみやすくて、とことん自然だから、ソロショットは一瞬でOKが出ていた。

監督さんのお褒めの言葉に、ほっとした様子。
そこでもまた、目を細めて、嬉しそうに笑っていた。

……本当に、ずっと見ていたくなる。
この人たちは、人を惹きつける何かを、やっぱり持ってるんだろうな。

眩しいくらいの青天の下で、撮影は続いた。
撮影日が1日しか押さえられなかったから、天気はみんなが気になっていたのだけど……

午後になっても、空と波は穏やかに、私たちを包むだけだった。
結局、5人の笑顔があまりにも自然だったから、予定にはなかったカットまで撮影して、オールアップになった。

飛行機の時間までは少し余裕があるらしくて、5人は自由な時間を過ごせることに。

「一時間後には出発しますので」

マネージャーさんの一言を聞いたあと、私達は各々に散らばっていく。
島にはコテージ的な建物もあって、控え室代わりに使っていいことになっていた。

大野さんは、相葉さんと海を見に行くらしくて、連れ立って砂浜の方へと歩いていった。
あとの三人は……

私が気がついた時には、もういなくなっていたから、きっとコテージに行ったんだろう。
5人のマネージャーさんたちも、いくつかあるコテージへと、連れ立って向かっていくのが見えた。

……私は、どうしようかな。

一時間もあるから、いろいろ出来そうだけど……

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