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「そう言ってもらえると嬉しいよ。……じゃあ、俺は次の仕事行ってくるから……お先に、お疲れ様です」
そう、手をひらひらと振って櫻井さんが出ていった数分後、再びコントロールルームの扉が開いた。
「お疲れ様でーす」
ラフな格好に身を包んだ二宮さん。
端の方にいた私と目が合うと、にっこりと笑った。
付けていたマスクを外しながら、それ以外の言葉を発することなく、ブースへと足早に入っていく。
そして、ブース内にあった椅子に胡座をかいて座り、ヘッドホンを付けた。
櫻井さんは立って歌っていたけど、二宮さんは、座って歌うのかな……？
そう思ってすぐ、音楽が流れ始める。
まずは、サビ部分の収録から。
二宮さんはハモリパートがあるから、そこを最後に残して進めていくみたい。
時折、目を瞑ったり、手が動いたりして、歌唱に没頭しているのがわかる。
熱意のこもった、それでいて穏やかな声。
歌詞に寄り添った歌い方で、言葉に確かな意味を持たせていく。
ソロとユニゾン部分が終わったら、ハモリパートの収録。
ヘッドホンから流れる主旋律に合わせて、美しいハーモニーを作り出す。
……すごい。
ー音の狂いもない、確実なハーモニー。
聞いていて、心地がいいほど。
ハモリパートは少ないのに加え、綺麗な二宮さんの歌声は流石で、すぐにOKが出た。
ヘッドホンを外すと、ブースから出てくる。
二宮さんもだいぶ早くて、やっぱり一時間くらいで終わった。
「……いい曲だよね。歌ってて、すごく気持ちよかった」
レコーディングの後って、何か達成感みたいなものがあるのかもしれない。
二宮さんの表情にも、どこか清々しさを感じた。
「はい。爽やかで、すごく素敵な曲だと思います」
「やっぱりそう思う？……本当、いい曲をもらったなあ」
嵐の曲として世に出されるものの多くは、作詞作曲、編曲者が別にいる。
すなわち、出来上がった曲を5人が歌い、それがCDになることがほとんど。
今回みたいに、アーティストさんからの提供、ってこともあるみたい。
スタッフさんのチェックが終わるまで、二宮さんと談笑していると……この前の情景が、一瞬、フラッシュバックする。
……引き寄せられた耳元で、囁かれた言葉も一緒に。
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なの(プロフ) - Kenさん» Kenさん、初めまして！嬉しいコメントありがとうございます！！たくさん更新していけるよう頑張るので、応援よろしくお願いします('∀'*) (2018年12月19日 21時) (
レス) id: d783c00f36 (このIDを非表示/違反報告)
Ken(プロフ) - 初めまして。作品を見つけて一気に読んでしまいました 。続きが気になります。更新されるのを楽しみにしてます☆ (2018年12月18日 23時) (レス) id: 6597b5370f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なの | 作成日時：2018年12月6日 19時
