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「……夜のフライトって、好きです」
「俺も。昼間の青空もいいけど、夜の方が、地上の光がすごく綺麗に見えるよね｣
「はい……本当に、そう思います」
櫻井さんが、私の方へ身体を寄せて、一緒に窓の外を覗き込む。
……近い。
息をする音が聞こえるほどに、近い。
気が付かないふりをしようとして、ひたすらに景色を見る。
それでも、その気配を意識してしまうくらい、心臓が高鳴る。
……4人や他の人が、気づいていませんように。
横や後ろの様子を伺うことができないから、ただただ祈るしかない。
今振り向けば、櫻井さんが近すぎて、余計に知られてしまいそうだから。
その後十数分経ってから、飛行機は雲海の上に来た。
この高度からだと、さすがに地上は見えないし、そもそも飛んでいるのは海の上。
景色も変わらなくなってきて、ようやく櫻井さんは、座席に深く沈み込んだ。
夜だからか、機内の照明も少し落ちて、落ち着いた雰囲気になった。
もう一度、4人の様子を確認する。
……大野さん、相葉さんは眠っていて、松本さんは本を読んでいる。
二宮さんは、離陸前とほぼ同じ体勢で、画面を見つめていた。
それぞれ、個性が出るなあ……
移動時間の過ごし方ひとつとっても、かなり違う。
……そして、私たちには誰も気がついていなさそう。
ほっと、胸を撫で下ろすと、ふと、櫻井さんが呟いた。
「俺も寝ようかな」
「じゃあ、読書灯消しますね。今のうちに、休みをとってください」
私がそう言うと、ありがとう、と微笑んで、目を閉じた。
……この前も思ったけど、寝顔さえも整っていて、まるでお人形さんみたい。
男の人にこういう表現は似合わないかもしれないけど、そう感じるほどに、美しかった。
相当疲れがたまっていたのか、3分も経たないうちに、隣から静かな寝息が聞こえてきた。
私も寝ようと思ったけど、なんだかワクワクしてしまって、目が冴えてる。
まったく眠くならないから、タブレット端末を取り出して、今後の日程を調整することにした。
明日丸一日かけて、CMの撮影を終えたあと、夜の飛行機で東京へトンボ帰りすることになっている。
その次の日からは、通常通りに5人についていき、見学。
……そして、今月中旬には 念願の、一日の休み。
松本さんがくれた、お休みの日。
その前の日の夜に、どこかへ連れて行ってくれるって、約束してくれた。
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なの(プロフ) - Kenさん» Kenさん、初めまして！嬉しいコメントありがとうございます！！たくさん更新していけるよう頑張るので、応援よろしくお願いします('∀'*) (2018年12月19日 21時) (
レス) id: d783c00f36 (このIDを非表示/違反報告)
Ken(プロフ) - 初めまして。作品を見つけて一気に読んでしまいました 。続きが気になります。更新されるのを楽しみにしてます☆ (2018年12月18日 23時) (レス) id: 6597b5370f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なの | 作成日時：2018年12月6日 19時
