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「……俺は本気だよ？」
「でも……」
許されることじゃないのは、わかっているはずだ。
私はマネージャーで、櫻井さんは、国民的アイドルで。
それに……
私なんかじゃ、到底釣り合わないし、そもそも、『恋愛事情』があるんじゃなかったっけ。
だったら、どうして……
「……どうして、私なんかを」
「自分で言ったこと、忘れたの？……人を好きになるのに、年齢も、立場も関係ない……でしょ？」
そう言って、人懐っこい笑顔を見せた。
確かに、言ったけど……
速まる鼓動を抑えるように、胸元に手を当てる。
……どうするのが正解なんだろう。
「……ごめん、困らせちゃったよね。俺にこんなこと言われても｣
「……いえ、でも……その言葉、とっても嬉しいです」
櫻井さんに好きだと言われて、嬉しくない人なんていない。
その気持ちに正直になりたい自分と、マネージャーとして、食い止めようとする自分が、頭の中で争っていた。
「……私も、櫻井さんのこと、すごく尊敬してますし、人として、見習いたいな、って……」
違うはずだ。
こんなこと、言わなくたってわかるのに。
葛藤を繰り返すうちに、また、目を逸らしてしまう。
……いや、ただ、自分の本心に気が付くことが、怖かったのかもしれない。
だけど、そう思ってるってことは、もう誤魔化せないレベルまで来てるということ。
隣に座る櫻井さんの、その綺麗な手を見つめながら、口から出てくる言葉に、逆らえずにいた。
「……私、櫻井さんが」
そこまで、聞こえるか聞こえないかくらいで呟いたとき、突然、ふわりと抱きしめられたのがわかった。
「……言わなくていい……いや、言わないで」
低く、絞り出すような声。
私を抱きしめる力が、強くなる。
櫻井さんは、私が言おうとしていたことが、わかったのかな。
「……ごめん。こんなこと言うべきじゃない、って、わかってた。でも、もう……｣
静かに、落ち着いたトーンで、呟くように言う。
耳元で優しく囁かれると、余計にドキドキが止まらなくなる。
「……俺がAを好きになるのに、理由なんていらなかったんだよ。マネージャーだからとか、こういう仕事してるからとか……そんなこと考えないうちに、惹かれてた｣
……甘すぎる言葉に、これは現実なのか、夢なのかが曖昧になっていく。
櫻井さんから発せられるひと言ひと言が、どこか信じられないような。
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なの(プロフ) - Kenさん» Kenさん、初めまして！嬉しいコメントありがとうございます！！たくさん更新していけるよう頑張るので、応援よろしくお願いします('∀'*) (2018年12月19日 21時) (
レス) id: d783c00f36 (このIDを非表示/違反報告)
Ken(プロフ) - 初めまして。作品を見つけて一気に読んでしまいました 。続きが気になります。更新されるのを楽しみにしてます☆ (2018年12月18日 23時) (レス) id: 6597b5370f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なの | 作成日時：2018年12月6日 19時
