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「……では、嵐の曲を聴いたことは？」
「一度、最新のライブ映像を観たくらいで、ほかの曲は何も……」
なぜ、こんな質問を？
この人は私に、何を聞きたいんだろうか。
「そうですよね……松本さんから聞いたんですが、嵐の曲をあまりご存知ないとか」
「ああ……まあ、はい。全く知らないです」
……噂の早いこの世界は、どこで誰が、自分のことを人に話しているかはわからない。
なぜかわからないけど、少し複雑な気分になっていると、スタッフさんが話し出した。
｢……松本さんは、Aさんに、嵐の曲を聴いてほしいそうです。それで、私にこれを預けていきました」
そう言って差し出されたのは、なんの変哲もない、1枚のCD。
「これは……？」
「松本さんがAさんのために厳選した、プレイリストです」
「……私の、ために？」
何も書かれていない真っ白な盤上を、そこに言葉が見えるかのように、まじまじと見つめる。
……でも、どうして、直接渡さなかったんだろう?
さっきまで、一緒にいたのに。
「最近の曲が多めですが、松本さんが好きな曲を入れたみたいです。わざわざ私に預けたのは……きっと、照れくさかったんでしょう」
マネージャーに、自分たちの曲を聴いてくれ、と直接言うのは、松本さんにとっては照れくさいものなのかもしれない。
それでも、スタッフさんに頼み込んでまで、私に曲を聴いてほしい、ということ。
「ケースの中に、曲順が書かれた紙が入っています。確か、曲数はそれほど多くないはずですよ」
「はい……ありがとうございます」
CDを受け取り、ケースを開けてみると、手書きの、小さな紙が入っていた。
……松本さんの字。本当に、私に……
「ぜひ、感想を言ってあげてください」
そう笑って、スタッフさんは部屋を出ていった。
……松本さんが好きな、嵐の曲。
曲名を見ていてもわからないから、とりあえずノートパソコンに取り込んで、聴いてみることにした。
取り込みが終わると、画面上に曲がずらりと表示された。
25曲。松本さんが私に選んでくれたのは、どんな歌なんだろう。
イヤホンをつけ、再生ボタンを、クリックした。
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なの(プロフ) - Kenさん» Kenさん、初めまして！嬉しいコメントありがとうございます！！たくさん更新していけるよう頑張るので、応援よろしくお願いします('∀'*) (2018年12月19日 21時) (
レス) id: d783c00f36 (このIDを非表示/違反報告)
Ken(プロフ) - 初めまして。作品を見つけて一気に読んでしまいました 。続きが気になります。更新されるのを楽しみにしてます☆ (2018年12月18日 23時) (レス) id: 6597b5370f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なの | 作成日時：2018年12月6日 19時
