君の香りで僕らは息をする(3)（SN） (ページ28)

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MC ページ28

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色んなJrが色んな宣伝をしている間、

心臓が死ぬほどうるさかった。

嬉しいお知らせも頭に何も入ってこない。

この後発表する。

早くなる心臓の鼓動に合わせて少し呼吸が早くなってしまう。

(渡辺)『ほら、笑って。』

目の前に急に現れた翔太くんは、お客さんから私を隠すように立って顔を包み込む。

(渡辺)『うじうじ考えんな。

俺らがいるから、お前はただ前を向いてろ。』

｢それは嫌。

私もいるんだもん。

そういう翔太くんも手震えてるけど。｣

彼の手の上に私の手を重ねる。

ほわほわしてるように見えてよく私を見てくれてるし、

こういうところもある。

(渡辺)『ふは笑バレた？』

｢わかりやすいよ。

ごめん、心配かけて。｣

(渡辺)『またごめんって…じゃなくて？』

｢ありがとう。｣

(渡辺)『どういたしまして。

俺こそありがとう。笑わせてくれて。』

｢え？なんかしたっけ？笑｣

(渡辺)『笑えてるじゃん？』

心臓が早くなるのも、

呼吸が早くなっていたのも、

全部忘れていた。

この人たちとなら、きっと大丈夫だよね。

このままこの幸せ続いていくよね。

この幸せが消えてしまうなんて、

私は耐えられない。