世界を大喜利に変える人 (ページ7)

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グラスホッパーという芸人ページ7

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side＿tj

「グラスホッパー」は、突然現れた同期やった。後に、松竹の畑の人間で、黒帯のマジの同期やってことが判明して、周りの奴らが驚くっていうことも起きた。けど、それまではNSCにろくに行っていなくて同期との関わりも薄かった俺を含めて、結構の奴が吉本の同期やとばかり思っていた。

辻󠄀「菊本、なんであの時松竹やって言わんかったん？」

『え？･･･なんでやろな？何となく言わんくてもええかって思ったんやと思う』

こんなことを聞いた時も、お決まりの調子でいい加減に返してきた。星川は、菊本以上にフラフラしとるから大抵のことを教えてくれないし、ほんまに未だに警戒してるんかガチで面倒なんか分からん。

『辻󠄀さ、』

辻󠄀「ん？」

『久しぶりにコント書いたから見て』

辻󠄀「え？なんで？」

『え？キングオブコントファイナリストでNHKはコントで優勝されてるのに？あかんの？』

辻󠄀「いや、そんなことないけど･･･」

寄越されたスマホを読んでいると、隣に誰かがくる気配がした。

星川「両手に花持たせたろ〜」

辻󠄀「え、何？何？ハニートラップ？」

星川「芸人が芸人相手にやるとか、暇すぎひん？」

なんで、俺今グラスホッパーに挟まれてんの？

『で？どうやった？まぁ、やる時ないねんけど』

辻󠄀「相変わらず変わらんな、おもろいわ」

『ありがとうな、･･･あ、ニッポンの社長にあげよか？』

辻󠄀「いらん、いらん」

あんなネタじゃ、流石に芸風変わったって思われてまうがな。ダウナー系の漫才しとるやん、自分ら。とか言いつつ、コントはアッパー系っていう、結局どちらも出来る器用さんなんやろうな。

星川「辻󠄀ちゃん、うちの天才のネタ貰ってくれてもええねんで？」

辻󠄀「いらんて」

『そうか･･･辻󠄀も天才やもんな･･･え？いや、鬼才？･･･まぁええわ』

辻󠄀「何言うか決めてから言えや」

『別にあげてもええんやで！じゃあ、出番やから』

辻󠄀「うーい」

チャラチャラしてるようで、実は自分たちのことを言わないからどこかミステリアス。けど、基本テキトー。やけど、ネタに関しては真摯に向き合っていることを俺は知ってる。いや、アイツらの周りに居る人らはみんな知ってるか。

辻󠄀「アイツらの男周りとかどうなってんねやろ」

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