菊本という芸人 ページ5
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side_ons
『進ちゃーん!』
大西「絡んでくな!」
『進ちゃん、冷たーい!』
マンゲキメンバーで俺のことを唯一下の名前の「進」で呼んでくる奴。それが、菊本。こんな感じでヘラヘラというか、まぁ掘っていったら暗い人間やってんけど、フラフラしてる割に俺らなんかより結果を出してる。
てらうち「けど、大西さんとお似合いよな」
星川「ほんまな、てらうっちゃんの言う通りやわ」
大西「うるさい」
『進って、手練な感じ一向に出えへんよな』
大西「もうお前黙れや」
てらうちと星川は普通に仲良くて、よく二人で話してるのを見る。ほんまに遠くから見たら、てらうちが手出してるようにしか見えへんけども。まぁ、一番ヤバイのは星川やから。
『あ〜、せっかくやから終わったら飯でも行こうかなって思ってんけど・・・バイトやわ』
大西「お前、まだやってんの?」
『進もてらうっちゃんもやってるやろ?』
てらうち「まぁな、それはそうよ」
星川「そんなんやったら、私らも同じやから」
ひとしきり笑ったら、菊本がヤニ吸ってくると俺らの元から離れた。菊本は、喫煙者だ。俺らと違って、酒もバカスカ飲むし、タバコもバカスカ吸う。あ、これは二人ともやな。
てらうち「あいつら俺らと真反対に居るのに似てるよなぁ」
大西「松竹臭かな・・・」
大概孤立してる俺らと、意外と馴染んで輪の中に居るあいつら。
大西「菊本」
『ん?』
大西「このあと、飯食いに行かへん?」
『進からの誘いなんて珍しっ!?てらうっちゃん何か吹き込んだ?』
てらうち「なんで俺になるんよ」
『このあとね、ええよ。暇やし』
笑ってれば、ええ奴やねんけどなぁ・・・。
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作者名:明烏 | 作成日時:2021年11月24日 8時