【d!】この世界2人だけになっても【kn】 (ページ16)

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13-1小節目ページ16

A

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コネシマがショッピにヤキモチ？それもよくあるライブでのファンサービスの練習で？
コネシマと私は二人して頭の上にハテナがいくつも浮かびながらその日は家に帰った。
コネシマもかなり不思議そうにしていてしきりになんでや、と繰り返して首を傾げていた。

「コネシマ！」
「……ん、何や。晩メシなら持ってかせるで。腹減ったんやな待っとき。」
「一緒にご飯食べない？」
「はぁ？俺読みたい本あるんやけど。」
「いいじゃないたまには。私が無害だってわかってくれてるんでしょ？ご飯くらい一緒に食べてくれたっていいじゃない寂しいの。それに、何がちゃうかったのかまだ分かってないじゃない。食べながら探しましょ？」
「あぁ……せやな。食べよか。」
「やった！お手伝いさんに言ってくるわ！」

ちょうどご飯が出来たとテーブルセッティングをしに来ていたお手伝いさんに、ダイニングでコネシマと食べると声をかけると何やら嬉しそうに笑って快く準備を進めてくれた。

「いただきます。」
「……いただきます。」

ご飯食べる時もちゃんと言うのよ、なんて言ったら前までは何でやとか何やそれとか言い返してきたのにやけに大人しく「おん。」と短く返してくるコネシマ。全く、ここ最近拍子抜けもいいところだ。

いつも顔を突合せてもそんなに話しかけてくるようなタマじゃないはずなのに、今日はあーだこーだと何を企んでるのかと問いただしてやりたくなるくらい話しかけてくる。
何かやらかしたのを隠そうとしてるのか、それとも単純に私に興味を持ってくれたのか、本当にこの人って分かんない。

「ねぇ、コネシマの好きな歌って何？」

「歌ぁ？そんなんやっぱ」

「軍歌以外で。ほら、クラシックとか昔聞いた童謡とか！この国のコンサートだし、なにか馴染みのある曲でも歌ったらいいかなって。」

ここに来た初日、流れていた趣味の悪い軍歌を挙げようとしてるのは何を見るより明らかだったから止めると明らかに頭を悩ませて天を仰ぐコネシマ。

「無いならいいのよ、シャオロン達にも聞くわ。」
「一個だけ覚えとる。」

ばあちゃんがたまに聞いとった。
そうぽつりぽつりと思い出しながら綴られる歌詞に私は覚えがあった。