Warm Light×今市隆二 1-1 (ページ44)

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話し終えて少しの沈黙の後。

隆「辛かったね…。
話してくれてありがとう。」

気付いた時には、
涙で顔が濡れていた。

それでも何だか落ち着いていられるのは、
いつの間にか隆二さんの腕の中だったから。

それはとても優しいものだった。

右手は頭を撫でて、
左手は背中を撫でてくれるその仕草が
私を十分過ぎるほどに落ち着かせた。

隆「…俺は怖くない？」

そんな隆二さんの弱々しい声が聞こえる。

今喋ったら余計に泣いてしまいそうで、
答えない代わりに頷いた。

隆「よかった…。」

そう言って、今度は遠慮がちに抱き締めた。

隆二さんは温かい。
そこにいるだけで安心してしまう。

隆二さんが大丈夫って言えば、
不思議と大丈夫な気がするんだ。

隆「Aちゃん。俺がいる。大丈夫だよ？

俺が…俺が全部塗り替えてあげる。」

隆二さんは、素直で明るくて
人一倍優しい人なんだと思う。

隆二さんの周りはきっと笑顔で溢れてる。

「…隆二さんっ……私も、ギュッてしていいっ？」

だったら、私は今
この温かさに、優しさに
たっぷり甘えたいと思った。

隆「いいよ。俺ももっとギュッってしていい？」

隆二さんは温かい。

「…はいっ。」

隆二さんなら何とかしてくれるかな。

だって、全部塗り替えてくれるんでしょ？