19.6 ページ6
宇「お前はここで待ってろ」
『私も行きます』
善逸と雛鶴が行方不明になった京極屋の屋根の上に、Aと天元はいた。
宇「いや。お前は待ってろ。二人のことをここの楼主に聞く。分かったらお前は先に雛鶴のとこに行け。分かったな
」
『……、分かりました』
天元は楼主のもとへ。Aは外で聞き耳を立てる。楼主が言った。
善逸は消えた……。
雛鶴は病気になって切見世に行った、と。
『(切見世……っ！！)』
Aはそれを聞き、その場を離れた。切見世とは、最下級の女郎屋のことだ。客がつかなくなったり、病気になった遊女が送られる場所だ。
『(こんな所に雛鶴さんが……)』
環境はまさに劣悪。そこには何人もの遊女がいた。Aは気配を消して天元を待つ。
宇「A」
『師範……』
宇「こんな所に雛鶴が……」
『……っ、急いで探しましょう！』
二人は雛鶴を探す。と、そこに。
『っ、！！』
宇「雛鶴……！！」
一つの小屋に雛鶴の姿があった。雛鶴は帯によって体を縛られていた。天元はすぐさま帯を切り裂き、雛鶴を救出。
『雛鶴さん！雛鶴さん、目開けて！』
宇「雛鶴……っ！！」
天元が優しく抱え込む。そして雛鶴はゆっくり目を開けた。天元は持っていた解毒薬を雛鶴に飲ませる。
雛「天元様。私には構わずもう行ってくださいませ。先程の音が聞こえましたでしょう。鬼が暴れています」
宇「本当に、大丈夫だな」
雛「はい……。お役に立てず申し訳ありません」
雛鶴が言うに、京極屋・蕨姫花魁が鬼だと気付いたが向こうからも怪しまれ、目をつけられ、身動きが取れなくなった。雛鶴は毒を飲み、病に罹ったふりをして京極屋を出ようとするも、別れ際蕨姫花魁に帯を渡された。
帯は監視、及び殺害を目的としたもので、その帯があったせいで天元に連絡がとれなくなった。
『(許せない……っ！！雛鶴さんや須磨さん、まきをさんを酷い目に合わせた鬼……)』
宇「お前はもう、何もしなくていい。解毒薬が効いたら吉原を出ろ。わかったな」
天元は優しく雛鶴を抱き締めた。
雛「Aちゃん……。心配かけてごめんね……。天元様のこと、よろしくね……」
弱々しくそう言う雛鶴の手をAはギュッと握った。
宇「『(戦闘が始まってる。何処だ。気配を探れ)』」
『っ、師範！この下！！』
宇「地下で誰かが戦ってる。反響してよく聞こえる。……A」
『はい！』
二人は日輪刀を抜刀。
そして
宇「『(音の呼吸壱ノ型 轟！！)』」
凄まじい爆発音が辺りに響き、地面に穴が開いた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 869人がお気に入り
お気に入り作者に追加
「鬼滅の刃」関連の作品
この作品を含むプレイリスト ( リスト作成 )
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
アカドラ - ひなさんのに追加なのですが蝶屋敷で治療の場面も見てみたいです。点滴苦手な夢主ちゃんを天元様が頑張れと支える感じで (2022年2月17日 21時) (
レス) id: 23df05fb02 (このIDを非表示/違反報告)
ななこ(プロフ) - ひなさん» コメントありがとうございます！リクエストの件承りました！更新頑張ります！！ (2022年2月17日 18時) (レス) id: d61d7e4bfb (このIDを非表示/違反報告)
ななこ(プロフ) - アスパラさん» コメントありがとうございます！お宝作品だなんて(*´ω｀*)嬉しすぎます！頑張ります！ (2022年2月17日 18時) (レス) id: d61d7e4bfb (このIDを非表示/違反報告)
ななこ(プロフ) - アカドラさん» コメントありがとうございます！リクエストの件承りました！ (2022年2月17日 18時) (レス) id: d61d7e4bfb (このIDを非表示/違反報告)
ひな - 今度ばんがいへんで、主ちゃんが血気術でなかなか下がらない高熱にうなされて、それで天元様が看病してくれるの読みたいです！！それと作品大好きです！！これからも頑張ってください！ (2022年2月17日 11時) (レス) @page35 id: c44662b8ab (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ななこ
| 作成日時：2022年2月1日 8時
