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『師範！』
次の日。Aと天元は鬼のことを探るため、花街に向かった。花街は昼間は普通の街だ。だからこそ、鬼の気配を探るには難しい場所なのだ。
宇「どうだった？」
『駄目です。ときと屋の須磨さんの気配も、荻本屋のまきをさんの気配もありません』
宇「京極屋の雛鶴もない。何処に居るんだ……」
『やっぱり、私も潜入した方が良いのでは？』
宇「いや。あいつらだけで間に合ってる」
『ですが……』
宇「心配すんな。引き続き、三人の居場所を探せ」
『……はい、』
Aは力無く返事したあと、その場から消えた。
宇「(ま、いざとなりゃ竈門のとこにAを向かわせるか)」
天元は黙って屋根の上から街を見下ろした。
ーー一方、ときと屋ーー
「炭子ちゃん、ちょっとあれ運んでくれる？人手が足りないみたいで……」
ときと屋に潜入した炭治郎は、“炭子”として働いていた。その働きっぷりは見事なもので、短時間でいくつもの掃除を終わらせるほど。
炭治郎は鯉夏花魁の部屋で禿達がひそひそ話しているのを聞いてしまう。その内容は“足抜け”する花魁が最近目立つこと。
足抜けとは、借金を返さずに店から逃亡すること。
そして、須磨も“足抜けする”と日記に書いたそうだ。
炭「(足抜け……。これは鬼にとってかなり都合がいい。人がいなくなっても遊郭から逃亡したのだと思われるだけ。日記は恐らく偽装だ。どうか無事でいてほしい……。必ず助け出すから、須磨さん…！！)」
炭治郎はそう決意を新たにした。
●
●
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『……っ！？』
京極屋の屋根の上で気配を探っているAは、一瞬だが鬼の“音”が聞こえた。
『(でも、本当に一瞬だった……。何これ。今まで聞いたことない音……。どうしよう。師範に知らせるべき？)』
Aが悩んでいると、京極屋から激しい物音が聞こえてきた。
『(っ！？何？何なの？……それにしても、この“音”。煉獄さんと戦ったあの鬼と同じ……)』
鬼ーー鬼になれ！杏寿郎！！ーー
杏寿郎を死に追いやった、上弦の参。
Aはその時のことを思い出し、握り拳を作る。
『(あの時は助けられなかった……。でも今は違う。師範の力になれる。師範と一緒に戦うことが出来る)』
Aはスッと立ち上がり、天元のもとに向かった。
『(善逸……？)』
善逸の“音”が
消えた。
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アカドラ - ひなさんのに追加なのですが蝶屋敷で治療の場面も見てみたいです。点滴苦手な夢主ちゃんを天元様が頑張れと支える感じで (2022年2月17日 21時) (
レス) id: 23df05fb02 (このIDを非表示/違反報告)
ななこ(プロフ) - ひなさん» コメントありがとうございます！リクエストの件承りました！更新頑張ります！！ (2022年2月17日 18時) (レス) id: d61d7e4bfb (このIDを非表示/違反報告)
ななこ(プロフ) - アスパラさん» コメントありがとうございます！お宝作品だなんて(*´ω｀*)嬉しすぎます！頑張ります！ (2022年2月17日 18時) (レス) id: d61d7e4bfb (このIDを非表示/違反報告)
ななこ(プロフ) - アカドラさん» コメントありがとうございます！リクエストの件承りました！ (2022年2月17日 18時) (レス) id: d61d7e4bfb (このIDを非表示/違反報告)
ひな - 今度ばんがいへんで、主ちゃんが血気術でなかなか下がらない高熱にうなされて、それで天元様が看病してくれるの読みたいです！！それと作品大好きです！！これからも頑張ってください！ (2022年2月17日 11時) (レス) @page35 id: c44662b8ab (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ななこ
| 作成日時：2022年2月1日 8時
