3.2 ページ30
『師範!お帰りなさい!』
宇「おーっ!ただいま!」
嫁達の根気強い面倒もあってか、Aは夜泣きをしなくなった。今では嫁達にすっかり懐いており、天元が長期任務でいない間は嫁達に修業を見てもらうこともあった。
『ねー、師範!今桜祭やってるの!一緒に行こう?』
雛「駄目よ。天元様は任務で疲れてるんだから」
須「私達と行きましょ!」
ま「桜餅買ってあげるから」
『嫌だー!師範も一緒が良いの!!』
駄々をこねるA。”離すものか“と言う勢いでAは天元の足を掴んで離さない。困った顔で見つめ合う雛鶴達。
宇「良いぜ。行ってやるよ」
『ホント!?』
雛「でも天元様……」
宇「構わねぇよ。どのみち明日は非番だ」
そう言う夫の顔は何処か楽しげだった。天元と一緒に行けることが嬉しいのか、Aは“やったー!”と燥ぎながら廊下を走る。その様子を四人は見つめていた。
●
『良いにおーい!!』
宇「食いたいもんがあったらどんどん言えよ!俺様が買ってやる!」
雛「Aちゃん、あまり遠くに行かないでね」
鼻をくんくんさせながら、Aは屋台が並んだ土手道を歩く。季節は春。土手の桜が見事に咲き誇り、橋の近くにあるしだれ桜を一目見ようと見物客が殺到していた。
『見えないよぉ……』
宇「まだガキだからな。ほれ、肩車してやるよ」
『わーい!』
Aは天元に肩車をしてもらい、見物客の一番後ろから枝垂れ桜を見た。
『きれーい……』
雛「良かったわね」
『うん!』
グゥゥゥゥ……
と、Aのお腹が盛大になった。天元は笑いが堪えられなかったのか、豪快に笑う。
宇「ここらで飯にするか!」
ま「そうしましょう!」
須「あそこが一番空いてますよ!」
須磨が良い場所を見つけ、場所取りをする。先程買った焼きそばやたこ焼きを並べ、美味しそうに頬張るA。
宇「上手いか?」
『美味しい!』
ま「たまにはこう言うのも良いな」
須「日々の疲れなんか忘れちゃいますよね!」
雛「そうね」
その後はAと一緒に射的で遊んだり(天元が勝った)、輪っか投げをして遊んだり(これも天元が勝った)、桜祭を楽しんだ。
3.3→←3.1番外編:宇髄家の日常※ミア様からのリクエスト
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アカドラ - ひなさんのに追加なのですが蝶屋敷で治療の場面も見てみたいです。点滴苦手な夢主ちゃんを天元様が頑張れと支える感じで (2022年2月17日 21時) (レス) id: 23df05fb02 (このIDを非表示/違反報告)
ななこ(プロフ) - ひなさん» コメントありがとうございます!リクエストの件承りました!更新頑張ります!! (2022年2月17日 18時) (レス) id: d61d7e4bfb (このIDを非表示/違反報告)
ななこ(プロフ) - アスパラさん» コメントありがとうございます!お宝作品だなんて(*´ω`*)嬉しすぎます!頑張ります! (2022年2月17日 18時) (レス) id: d61d7e4bfb (このIDを非表示/違反報告)
ななこ(プロフ) - アカドラさん» コメントありがとうございます!リクエストの件承りました! (2022年2月17日 18時) (レス) id: d61d7e4bfb (このIDを非表示/違反報告)
ひな - 今度ばんがいへんで、主ちゃんが血気術でなかなか下がらない高熱にうなされて、それで天元様が看病してくれるの読みたいです!!それと作品大好きです!!これからも頑張ってください! (2022年2月17日 11時) (レス) @page35 id: c44662b8ab (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ななこ | 作成日時:2022年2月1日 8時