3.1番外編:宇髄家の日常※ミア様からのリクエスト ページ29
ーー今から2年前ーー
『う、ひっく、ひっく……っ!!』
Aは宇髄邸の中庭にある木の下で蹲っていた。宇髄邸にとっては日常茶飯事なのだ。
雛「Aちゃん。こんな所にいたら風邪引くわよ?もう夜も遅いし………お部屋に行きましょ」
天元の嫁・雛鶴が声をかけるも泣いているばかり。雛鶴はAを自身に引き寄せ、幼子をあやすように背中を優しくゆっくり叩いた。
雛「大丈夫。……大丈夫。私は貴女の側にいるから」
『うっ、……おかあさん、……っおとうさん……!!』
雛「大丈夫よ」
雛鶴の優しい声に安心したのか、Aは眠ってしまった。雛鶴はAを抱き上げ、部屋に連れて行く。
宇「雛鶴。Aは?」
雛「眠りました。多分、もう起きないでしょう」
宇「すまんな」
雛「いいえ。いつもの事ですから。天元様は安心して任務に行って来てください」
天元はAの頭を優しく撫で、二人の前から音もなく消えた。
これが、Aが来てからの宇髄邸での日常だ。Aが宇髄邸に来て2年が経った。Aを拾った張本人・鬼殺隊の柱である宇髄天元は、毎日忙しく任務を熟している。
鬼殺隊の任務は夜だ。その上柱なので、昼間は稽古を見てあげられるが、夜間は側にいてやれない。そこで天元の嫁・雛鶴、まきを、須磨の三人にAの面倒を任したのだ。
所が、Aは先程みたいによく夜泣きをした。目の前で鬼に殺された両親が夢に出てくるのだと言う。そこで嫁の中で一番のしっかり者である雛鶴が夜泣きをしたときは宥めているのだ。
宇「いつも悪いな、雛鶴」
雛「私は大丈夫です。少しでもAちゃんの不安を拭い去ってあげたいので………」
宇「そうか」
雛鶴の腕の中ですやすや眠るA。その目には涙が出ている。天元はそれを優しく拭う。
『ん、………おとうさん、おかあさん……』
宇/雛「「…………」」
須「Aちゃんはお父さんとお母さんが恋しい年頃なんですよね……」
ま「だってまだ13だよ?寂しいでしょ」
雛「そうよね。寂しいわよね。でも、その不安を拭い去るのが私達の役目だと思うの。この子が辛い時、悲しい時。いつも側に居てあげられたらって……。そう思ってるのよ」
宇「雛鶴……」
雛「昼間は天元様が修業を見てくださってるでしょ?夜間は天元様は任務だから、私達が面倒みないと……ね?」
雛鶴の言葉に、まきをと須磨が頷いた。
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アカドラ - ひなさんのに追加なのですが蝶屋敷で治療の場面も見てみたいです。点滴苦手な夢主ちゃんを天元様が頑張れと支える感じで (2022年2月17日 21時) (レス) id: 23df05fb02 (このIDを非表示/違反報告)
ななこ(プロフ) - ひなさん» コメントありがとうございます!リクエストの件承りました!更新頑張ります!! (2022年2月17日 18時) (レス) id: d61d7e4bfb (このIDを非表示/違反報告)
ななこ(プロフ) - アスパラさん» コメントありがとうございます!お宝作品だなんて(*´ω`*)嬉しすぎます!頑張ります! (2022年2月17日 18時) (レス) id: d61d7e4bfb (このIDを非表示/違反報告)
ななこ(プロフ) - アカドラさん» コメントありがとうございます!リクエストの件承りました! (2022年2月17日 18時) (レス) id: d61d7e4bfb (このIDを非表示/違反報告)
ひな - 今度ばんがいへんで、主ちゃんが血気術でなかなか下がらない高熱にうなされて、それで天元様が看病してくれるの読みたいです!!それと作品大好きです!!これからも頑張ってください! (2022年2月17日 11時) (レス) @page35 id: c44662b8ab (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ななこ | 作成日時:2022年2月1日 8時