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今回は心強い味方がいる。
だから、今回は大丈夫。
そう思っていたーーー。
裕翔「Aちゃん!一緒に帰ろ!」
『裕翔くん』
ドラマの撮影が終わり、帰る準備をしていた。そんな時だった、裕翔くんに話しかけられたのは。裕翔くんは常に私と行動をしている。そのお陰もあってか、愛花ちゃんは今回暴行をしない。それどころか自分の撮影が終わったら早く帰るようになった。
裕翔「大丈夫?」
『うん。裕翔くんがいるから心強いよ』
裕翔「BESTのみんなに頼まれてるからね!Aちゃんを守ってやってくれ、って!」
『ふふ。ありがとう、裕翔くん』
私がそう言うと、裕翔くんは自分の胸を叩いて“任せてよ!”と言った。裕翔くんがいるお陰で、吐き気も少なくなった気がする。愛花ちゃんと二人のシーンはやっぱり緊張しちゃうけど、それでも知ってる人がいるだけでどれだけ心強いか改めて思い知らされた。
『……あ、ごめん、裕翔くん。携帯スタジオに忘れて来ちゃった』
裕翔「えっ!?大丈夫!?一緒に行こうか?」
『大丈夫だよ。愛花ちゃんも今日は帰ったみたいだし』
裕翔「………。分かった。ここで待ってる」
私より少し背の高い彼の頭を優しく撫でる。そして裕翔くんから離れ、スタジオへと戻った。スタジオにはまだ仕事をしている人がいた。
「あれ、水瀬さん。どうしたの?」
『ちょっと忘れ物しちゃって……。すぐ帰ります』
楽屋に行って、自分が座っていた椅子に携帯が置いてあった。私は携帯を自分の鞄に入れ、スタジオを出た。
〜♪
携帯が鳴り、画面をみると裕翔くんからだった。
裕翔“もしもしAちゃん?スマホ見つかった?”
『うん、見つかったよ。裕翔くん今どこ?』
裕翔“スタジオ近くのコンビニ!雨降りそうだからさ、傘買おうと思って。すぐ帰るから待ってて!”
『分かった』
裕翔くんが電話を切った直後、滝のような雨が降ってきた。私は屋根のあるところで裕翔くんを待つ。
その時だった。
姫野「先輩」
『……っ、愛花ちゃん、帰ったはずじゃ、』
目の前に愛花ちゃんが立っていた。途端に来る震えや恐怖。頭では分かってても怖くて足が竦んで動けない。愛花ちゃんの手には包丁が握られていた。
『……っ、い、や、!』
姫野「先輩逃げないでくださいよ♡」
誰か……っ!
りょーちゃん、助けて……!
『……っ、!』
愛花ちゃんのカッターが私の右の脇腹に刺さり
涼介「A!!!」
何故かここにはいないはずの
会いたくて仕方なかった人の声が聞こえて
私はそのまま意識を失ったーーー。
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凛音(プロフ) - 楽しく読ませてもらいました!次回作のアンケートに答えてきます! (2023年4月14日 13時) (レス) @page50 id: f2426a3f71 (このIDを非表示/違反報告)
あかね - はい!次回作の方も是非読まさせていただきます!! (2023年4月11日 22時) (レス) id: 94048c48c4 (このIDを非表示/違反報告)
なな姫(プロフ) - 近々執筆開始致しますので、その時はまたご愛読のほどよろしくおねがいします! (2023年4月11日 7時) (レス) id: cf5c6ec2c3 (このIDを非表示/違反報告)
なな姫(プロフ) - あかねさん» コメントありがとうございます!そのように言っていただけて光栄です!プライベートで弱々になる山田涼介が居ても良いんじゃないか!と思い執筆いたしました。次回作はまだ頭の中で構想を練ってる途中です。 (2023年4月11日 7時) (レス) id: cf5c6ec2c3 (このIDを非表示/違反報告)
あかね - 主人公ちゃんと涼介の2人はどうなるのか。またはいつくっつくのかが楽しみで楽しみでしょうがなかったです♪ (2023年4月10日 22時) (レス) id: 94048c48c4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:なな姫 | 作成日時:2023年3月6日 16時