一刻も早く ページ22
志「くそっ!どうなってるんだ!」
俺達は今、メロンパン号に乗って晴人の家に向かっている。だがその道中、渋滞に巻き込まれた。いつもは渋滞にならないこの道。
志「伊吹、少し見て来い」
伊「ほいほい」
伊吹に見に行かせ、俺は運転席で待つ。Aのとこに早く行きたいのに。気持ちが焦る。
伊「なんかねー、検問やってた」
志「検問?」
伊「山下が逃走したから、2キロ先で検問してるんだって。3つ先のトラックの運ちゃんがそう言ってた」
志「検問………」
俺は頭の中に地図を張り巡らせる。2キロ先で検問。近道になる路地。この辺りはそれらしきものがない。どうやって行けば………。
志「伊吹」
伊「んー?」
志「今からサイレン鳴らせ」
伊「サイレン?」
志「この車線を超えて、反対に曲がる。少し戻ったところに晴人のアパートに行く近道があるんだ」
伊「おっけー!」
伊吹は車体にサイレンを乗せる。俺はハンドル。目一杯に切って曲がった。
伊「おーっ!なんか久しぶりだねぇ、この感じ!」
志「黙ってろ!」
A………っ!A、待ってろ!
晴人のアパートに着いた。伊吹が先に行き、インターフォンを鳴らす。晴人の部屋は1階の端。伊吹が手招きする。
ガチャ
晴「何だよ、ゲームしてたのに」
志「晴人!Aはいるか!」
晴「A?Aなら30分前に帰ったけど」
伊「30分前………」
志「くそっ!一足遅かったか!」
晴「何。何かあったの」
俺は口をつぐむ。警察の情報は一般市民には言えない。だがこいつは、Aの友達。
晴「志摩さん、伊吹さん。Aに何があったんだよ。教えてくれ」
伊「山下紀之が刑務所から逃走した」
晴「……は、なに、どう言うこと」
志「アイツのことだ。何としてでもAを見つける。その前に俺と伊吹が保護。だったんだが、一足遅かった」
伊「晴人、Aちゃんは何で帰ったの?」
志「俺が昼頃迎えに行く予定だった」
晴「アンタらが来るの遅いから、先に帰っちゃったよ」
くそ、あの検問のせいで。近道には行けたものの、少し時間がかかってしまった。
伊「どーする、志摩」
志「まずAを探す」
伊「りょーかい」
晴「待って!俺も行く!」
…………文字数の関係でページまたぎます………
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蒼炎 - 初めまして、いつも楽しみに更新待っていました。続きがとても楽しみです!これからも更新よろしくお願いします!! (2020年10月11日 0時) (レス) id: 62727f5aad (このIDを非表示/違反報告)
emeraldgreen14(プロフ) - はじめまして。いつも楽しみに読んでいます。気になった文章がありました。【◯◯がここに来て24日目。その間、◯◯は山下に暴行は加えなかった。】とありますが、恐らく、【山下は◯◯に〜】かなと思います。 (2020年10月5日 22時) (レス) id: 0828237cf9 (このIDを非表示/違反報告)
ななこ(プロフ) - コメントありがとうございます。全然気付きませんでした。直しておきます! (2020年9月28日 6時) (レス) id: 881b8f28f8 (このIDを非表示/違反報告)
結 - 物語一気に読んじゃいました。 続きが気になります。 更新待ってますね。 沢山の直しを言ってしまいすみませんでした。。。 (2020年9月28日 1時) (レス) id: 4332e38eb8 (このIDを非表示/違反報告)
結 - 物語読んでいて気が付いたのですが...。 嫌な予感のここの部分 ○○←名前のことを話してると、隊長が慌てて様子で入っ てきた。 これ正しくは隊長が慌てた様子でではないんでしょうか? (2020年9月28日 1時) (レス) id: 4332e38eb8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ななこ | 作成日時:2020年9月20日 8時