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『あ、孝支。この後相談があるんだけど』
菅「ん？俺？」
お昼休み。大地がトイレに言っているすきに孝支に話しかける。大地に言えないこと。孝支にしか話せないこと。
菅「そっか。やっとAも大地のこと好きって自覚したか」
『うん………』
菅「で？」
『え？』
菅「大地にそのこと伝えたの？」
『………、ううん。まだ伝えてない』
菅「なんで？」
『……伝えたら、今のこの関係が壊れるかと思って』
私がそう言うと孝支は窓から顔を出した。私達が居るのは階段の踊り場。夏の涼しい風が踊り場を吹き抜ける。
菅「ったく。夫婦揃ってへなちょこだな」
『へなちょこって何よ』
菅「そのまんまの意味だよ。言えば良いじゃん。大地に好きだって」
『………、孝支は簡単にそう言えるけど、そうじゃないのよ。私達は１７年間ずっと”幼馴染“としてやってきて、今更自分の気持ちに気付いて、それで”好きです。付き合ってください“って告白して、もし振られたらどうするの？その後が怖くて………』
菅「A……」
恋愛小説とかでよくある“幼馴染”から“恋人”に進展した物語。でも、私達はそうじゃない。そう簡単には行かないんだ。大地が私を好きとは限らない。“幼馴染”としか見ていないかもしれない。
もし私が告白して、大地に振られたら、私はどうなるか。そんなの、私でも分からない。
菅「………、なんならさ。俺と付き合ってみる？」
『………』
菅「…………」
『………、えーと』
菅「なーんて。冗談だべ。そんな顔すんなよ。でもさ。Aは大地の気持ちが分からないって言ってたけど。それは多分、どんな奴でも同じなんじゃないかな」
『………』
菅「好きな奴の気持ちなんて分かりっこないんだからさ」
孝支の言うとおりかもしれない。好きな男の子の気持ちが分かったらどれだけ楽か。でも、もし分かってしまって私のことを嫌っていたら？
そう思うから、関係を壊したくないし、“友達”に戻れなくなるかもしれない。
菅「でも良かったじゃん。大地に対する気持ちに気づいてさ。それでも進歩じゃねぇの？」
『………、うん』
菅「自信持てって。Aなら大丈夫だよ」
『………。ありがとう、孝支』
私がそう言うと、孝支は少し悲しそうな表情で私の頭を撫でた。５時間目が始まる５分前の予鈴が鳴り、私達は教室に戻った。
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麦茶(プロフ) - 烏野側にいますよ 青葉城西側には沢山の応援の人がいました (2021年5月4日 6時) (
レス) id: 39efbca927 (このIDを非表示/違反報告)
翡翠(プロフ) - 烏野側ですね。 (2021年3月7日 11時) (レス) id: 55b8ad3b21 (このIDを非表示/違反報告)
ななこ(プロフ) - りおん。さん» コメントありがとうございます！読者の方に少しでも多く読んでいただきたいので、一日２、３話は更新しようと思ってます！ (2021年3月6日 21時) (レス) id: 16dfd1745e (このIDを非表示/違反報告)
りおん。(プロフ) - 続々編おめでとうございます！いつもたのしく読ませてもらってます。更新頻度が高くてちょっぴり嬉しいです^^* (2021年3月6日 20時) (レス) id: 5ba492e76b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ななこ
| 作成日時：2021年3月6日 17時
