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澤「そうか。そんな事があったのか」
『うん。潔子と私とで何とか新しい子を探そうかなって。だから、皆には内緒だったの。もちろん、大地にも』
澤「ありがとな」
帰り道。そんな事を話しながら２人並んでゆっくり歩く。この時間は昼の夏特有の暑さはなく、涼しくて過ごしやすい。
『仁花ちゃん、可愛い子だよね』
澤「そうだな。なんか新鮮だ」
『あはは。龍と夕が人見知りするなんて思わなかった』
澤「女子なら誰でもって感じじゃないんだな」
『ほんとねー』
他愛もない会話。この空気が、私は好きだ。幼稚園や小学校の頃は私よりも少し身長低かったのに。元々活発で運動が得意だった私は、他の女の子達よりも小さい頃が身長高めだった。
それが中学生になって、大地がバレーを始めるようになってからはあっという間に身長を越され、今では１７６cm。体も大きくて、背中も大きい。私はよく、この背中におんぶされてたな。
大地の大きな手。その大きな手から放たれるサーブ。時には私の頭を優しく撫でる手。温かくて気持ち良いこの手が好き。
ねぇ、大地。
私ね、大地の事が好き。大好き。
でも今はこの気持ちは閉まっておく。
心の奥深くに蓋をしておくの。
今はバレーに集中して欲しいから。
……ううん。本当は違う。この関係が壊れるのが嫌なんだ。
この、優しくて温かいこの空気が。
”幼馴染”。
これが、私達に貼られたレッテル。
壊したくない。
私は自分の気持に蓋をした。
ーー澤村大地sideーー
いつからだろう。Aを異性として意識し始めたのは。
いつからだろう。”誰にも奪われたくない“と思うようになったのは。
物心つく前から一緒に過ごしてきた。泣いたり、笑ったり、時には喧嘩したりもした。Aの両親が亡くなった時、「俺がこいつを守らなければ」と胸に誓った。
Aのその集中力と観察眼にはほんとに驚かされる。音駒の練習試合の時も、青城との練習試合の時も、インターハイ予選の時も。Aのその鋭い眼光が俺達や相手選手から目を離さなかった。
最近、スガと仲が良いA。２人が話してるだけで、俺の中に”俺じゃない何か“が出てくる。嫉妬してるんだ、スガに。
なぁ、A。
Aが好きだよ。
だけど、臆病な俺はこの気持ちに蓋をする。
もし、俺がスガと喧嘩でもしたらその時は
止めてくれ。
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麦茶(プロフ) - 烏野側にいますよ 青葉城西側には沢山の応援の人がいました (2021年5月4日 6時) (
レス) id: 39efbca927 (このIDを非表示/違反報告)
翡翠(プロフ) - 烏野側ですね。 (2021年3月7日 11時) (レス) id: 55b8ad3b21 (このIDを非表示/違反報告)
ななこ(プロフ) - りおん。さん» コメントありがとうございます！読者の方に少しでも多く読んでいただきたいので、一日２、３話は更新しようと思ってます！ (2021年3月6日 21時) (レス) id: 16dfd1745e (このIDを非表示/違反報告)
りおん。(プロフ) - 続々編おめでとうございます！いつもたのしく読ませてもらってます。更新頻度が高くてちょっぴり嬉しいです^^* (2021年3月6日 20時) (レス) id: 5ba492e76b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ななこ
| 作成日時：2021年3月6日 17時
