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杏寿郎の死から二ヶ月が過ぎようとしていた。
炭「今日はAと任務か。よろしくな」
『うん。よろしくね』
A達は毎日鍛錬をしながら、合間に入る鴉からの指令に従い、それぞれ任務に行っている。
『歌の呼吸肆ノ型 輪廻転生!!』
Aは以前より体が柔らかくなり、歌の呼吸も扱いやすくなった。
ーー伊之助!私に関節を柔らかくする方法を教えてほしいの!ーー
Aは伊之助に弟子入りした。関節を柔らかくするために。それはそれは伊之助は喜んだ。Aから“親分”と言われるたびに大喜びした。
『……、』
炭「A?」
任務帰り。Aはふと、ある事を思い出した。
フクーーお、鬼!?変な事言って……!!近づかないで!!ーー
トミーーフク。この人は悪い人じゃないよーー
フクーーそ、そうなの!この人道端で倒れてたの!それでお弁当を一つあげたのよ!ーー
トミーー貴方は、……救ってくださったのですね……2度も……ーー
無限列車での任務の前に救けたフクとトミのことを、Aは思い出していた。“近くに寄ったら声をかける”とフクと約束したのを。
『……、炭治郎。先に帰ってて?』
炭「あぁ。分かった」
炭治郎と別れ、Aは二人のとこに向かう。そこは、無限列車の任務の始まりの場所でもあった。
『………』
二ヶ月前に訪れた時よりも、街は活気を取り戻している。杏寿郎と山下と食べたそば屋にも行列が出来ていた。
『山下、さん……?』
山下「Aさん」
と、その行列に山下の姿があった。山下は行列の一番後ろに並んでいたので、Aは山下の隣に並んだ。
山下「久しぶり。元気そうで安心した」
『山下さんも』
山下「ちょうど近くで任務があって、……Aさんは?」
『私も任務帰りです』
“そうか”と言って山下は優しく微笑んだ。彼のところにも杏寿郎の訃報が届いただろう。共に任務を遂行した山下は、杏寿郎の死後のAにとって兄的存在だった。
「次の方どうぞ」
店の看板娘がそう言う。店主の娘だろうか。この前はいなかったな、とAは思った。
二人が店の中に入ると、そこは大勢の客で賑わっていた。Aと山下が通された席は、あの日三人が座った席だった。
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ななこ(プロフ) - ミアさん» コメントありがとうございます!ドラマCDの胡蝶姉妹、良い話ですよね(泣)分かりました!書かせていただきます! (2022年1月31日 22時) (レス) id: f3c05740c2 (このIDを非表示/違反報告)
melody(プロフ) - はじめまして!読ませて頂きました。続きがとっても気になります。更新楽しみにしてますのでよろしくお願いします。 (2022年1月31日 21時) (レス) @page38 id: 648912d438 (このIDを非表示/違反報告)
ミア - ドラマcdで胡蝶三姉妹のような宇髄家の過去の日常をリクエストします! (2022年1月31日 21時) (レス) @page38 id: baa6bfc0d1 (このIDを非表示/違反報告)
ななこ(プロフ) - 月の舞さん» コメントありがとうございます!キメツ学園はいつか書こうかな、と思ってたので、番外編みたいな形で書かせていただきます!これからも応援よろしくお願いします! (2022年1月31日 19時) (レス) id: f3c05740c2 (このIDを非表示/違反報告)
月の舞 - ななこさん» 無限列車編 終わりましたね…。いよいよ遊郭編か、楽しみです‼️リクエストいいですか?キメツ学園編も見てみたいなぁ〜。遊郭編の後でも構いません💦 更新頑張ってください‼️応援してます (2022年1月31日 12時) (レス) id: 6295bdffb6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ななこ | 作成日時:2022年1月12日 14時